韓国政府が南北鉄道連結協力事業を再推進する。東海(トンヘ)線鉄道の南側断絶区間の連結事業を先に推進し、南北の鉄道連結と「東アジア鉄道共同体」構想を現実化する呼び水にする布石だ。朝米間の軋轢と南北関係の長期膠着で停滞していた「朝鮮半島平和プロセス」を再稼働させる礎石となる事業だ。
統一部と国土交通部は20日、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が合意した「4・27板門店宣言」の2周年になる27日に「東海北部線推進記念式」を江原道高城郡(コソングン)猪津(チェジン)駅で開くと発表した。東海北部線は、江原道江陵(カンヌン)~猪津区間(104.6キロメートル)で、朝鮮半島終端の東海(トンヘ)線鉄道区間の中で事実上唯一の断絶区間だ。東海中部線の浦項(ポハン)~三陟(サムチョク)未連結区間(166.3キロメートル)は、2022年の完工を目標に工事が進行中だ。
政府は「東海北部線推進記念式」に先立って、23日にキム・ヨンチョル統一部長官の主宰で南北交流協力推進協議会を開き、「東海北部線、江陵~猪津鉄道建設事業」を南北交流協力事業として承認する予定だ。そうなれば実際の着工に必要な予備妥当性調査を免除される道が開かれる。
江陵~猪津断絶区間の連結事業は、南北鉄道連結事業と「東アジア鉄道共同体」構想を現実化するための必須前提だが、経済性不備を理由に「予備妥当性調査」という障壁を越えられずにいた。政府の今回の決定は、南北鉄道連結事業を通した「朝鮮半島新経済構想」と「東アジア鉄道共同体構想」を現実化するという強力な実行意志の表現なので、北朝鮮はもちろん中国・ロシアなど関連国の反応が注目される。