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キム・ヨンチョル統一部長官、米‐イラン対立に関連し「北朝鮮の特異動向見られず」

登録:2020-01-10 01:42 修正:2020-01-10 07:43
9日、国会外交統一委の全体会議で 
「金正恩委員長、現地指導も正常」
キム・ヨンチョル統一部長官が9日午前、国会で開かれた外交統一委員会全体会議で議員らの質問に答えている。左はカン・ギョンファ外交部長官/聯合ニュース

 米国がイランの軍司令官を空爆によって殺害し、イランがイラク内の米軍基地にミサイルを発射することで報復したことで両国間の軍事的緊張が高まっている最近の状況と関連し、キム・ヨンチョル統一部長官は9日、「北朝鮮に特異動向は見られない」と明らかにした。

 キム長官はこの日、国会外交統一委員会の全体会議に出席し、米国とイランの対立状況が朝米関係に及ぼす影響を問う共に民主党のウォン・ヘヨン議員に対し、「北朝鮮の内部的に見れば、金正恩(キム・ジョンウン)委員長の現地指導は正常に行われており、労働新聞をはじめとしたメディアでは(米イラン問題についての)事実報道を行っている」と答弁した。

 3日に米国の空爆によりイラン革命防衛隊コッズ部隊のソレイマニ司令官が死亡してから5日後の8日、イランは米軍や連合軍が駐留しているイラク基地2カ所に対して10発以上の弾道ミサイルを発射した。米国とイランの対立について北朝鮮は、公式メディアを通じて伝えている。6日付の労働党機関紙『労働新聞』が「国連憲章に違反した米国のミサイル攻撃糾弾」と題する記事を通じて、米国がイラン軍の実力者であるソレイマニ司令官を攻撃して殺害したことを中国とロシアの米国批判の声を伝える形で間接的に指摘したのが代表的だ。ただ、米国‐イラン対立に対する北朝鮮当局の公式の立場はまだ明らかにされていない。

 一部からは、米国のソレイマニ殺害事件が発生した後、北朝鮮の金正恩国務委員長が外出を控えるだろうとの観測が出ていたが、金委員長は気にとめず公に行動している。『労働新聞』は7日、金委員長が2020年の新年初の現地指導のために平安南道順川市(スンチョンシ)の「順川リン肥料工場」建設現場を訪問する様子を写真と共に公開した。

 一方、キム・ヨンチョル長官はこの日の外統委会議で、文在寅(ムン・ジェイン)大統領が7日の新年の辞で提案した南北協力に関して、対北朝鮮制裁が維持されている現状況で実現可能な方策を見出すため、「具体的な準備をしている」と述べた。特に2018年の第1次共同調査と着工式以降に遅々として進んでいない南北鉄道・道路連結事業について「優先的に1次調査に続く精密調査を準備している」と述べた。国連の北朝鮮制裁委員会の免除手続きを踏めば実行が可能だという説明だ。キム長官は、「現在の状況で米国と協議している部分がある」とし、「米国も南北関係の自主的空間を認めて尊重している」と述べた。ただ、キム長官は、「もちろん(免除)手続きを進めるためには、非核化協議の進展の影響を受けると考えている」とし、南北関係の進展は依然として朝米交渉の影響を受けざるを得ないという点にも言及した。

ノ・ジウォン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/923822.html韓国語原文入力:2020-01-09 17:01
訳D.K

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