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ポン監督ブームにパラサイト・マーケティングに乗り出した韓国の地方自治体

登録:2020-02-13 08:12 修正:2020-02-13 09:32
ソウル市、映画のロケ地を観光コースとして計画 
ソウル麻浦区「ウリスーパー」路地ツアー 
高陽市・全羅北道、セット場を復元する構想 
大邱南区は「ポン・ジュノ記念事業」
京畿道高陽市は映画『パラサイト 半地下の家族』でキテク(ソン・ガンホ)の半地下の家と町が大雨で町内が浸水するシーンのセット場を復元する計画だ=高陽市提供//ハンギョレ新聞社

 ポン・ジュノ監督の映画『パラサイト 半地下の家族』(以下『パラサイト』)が第92回米国アカデミー授賞式で、作品賞をはじめ4部門でオスカーを獲得し、再びブームを巻き起こしていることを受け、各地の地方自治体が「パラサイト・マーケティング」に乗り出している。

 ソウル市は『パラサイト』のロケ地一帯を観光コースとして開発する方針だ。ソウル市のチュ・ヨンテ観光体育局長は12日、「2月中の国内の前後の有名インフルエンサー(SNSで影響力のある個人)とポン・ジュノ監督映画のファンを招待し、ロケ地を中心に事前下見を行った後、『パラサイト』のロケ地一帯を観光コースにする予定」だと発表した。

 ソウル麻浦区(マポグ)は、『パラサイト』のロケ地を観光地にする計画だ。代表的なのが、映画で「ウリスーパー」として登場した「豚スーパー」だ。麻浦区孫基禎路(ソンギジョンロ)32にある同スーパーは、映画で主人公のキウ(チェ・ウシク)が友達と酒を飲みながら家庭教師のアルバイトを提案された場所だ。豚スーパーの近くには、パラサイトのロケ地として使われた町の階段もある。麻浦区は豚スーパー周辺にフォトゾーンを作る予定だ。『パラサイト』のロケ地を中心に、路地ツアーコースも開発する。

 京畿道高陽市(コヤンシ)は、『パラサイト』を撮影した高陽市徳陽区梧琴洞(オグムドン)のアクア特殊撮影スタジオのセット場を復元し、体験観光施設を作る計画だ。ポン・ジュノ監督は、ここでキテク(ソン・ガンホ)の半地下の家と路地を精巧に制作し、大雨で町内が浸水する場面などを撮影した。スタジオ内にある大型水槽に20洞40世帯をセットで作り、近くの河川で汲んで来た水50トンを浴びせた。

 全羅北道も『パラサイト』を撮ったセット場の復元を推進している。ポン監督は、全羅北道全州市完山区上林洞(サンリムドン)にある全州映画総合撮影所で『パラサイト』全体77回の撮影のうち、46回(59.7%)を撮影した。特に、映画に主に登場するトンイク(イ・ソンギュン)の家と庭のシーンの撮影はすべてここで行われた。全羅北道は同日、『パラサイト』のセット場の復元などを通じて、道レベルで旅行体験地開発に取り組む計画だと発表した。

京畿道高陽市は映画『パラサイト 半地下の家族』を撮影した高陽市徳陽区梧琴洞のアクア特殊撮影スタジオのセット場を復元し、体験観光施設を作る計画だ=高陽市提供//ハンギョレ新聞社

 ポン・ジュノ監督が生まれ、幼少時代を過ごした大邱南区(ナムグ)は「ポン・ジュノ記念事業」を行うと発表した。大邱市南区は同日、「ポン監督が生まれ育った奉徳洞(ポンドクドン)と大明洞(テミョンドン)一帯の住民たちの声援と要請を受け、これに関連する映像文化事業の育成および観光コンテンツの開発に向けた構想に入った」と発表した。南区はまず昨年、予算確保に失敗した「大徳市場再生映像コンテンツ産業インフラ(知識産業センター)」の建設を再び進める案を検討している。

パク・ギョンマン、イ・ジョンギュ、キム・イル、パク・イムグン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/area/capital/928015.html韓国語原文入力:2020-02-13 02:32
訳H.J

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