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“熟考”を終えた文大統領、いかなる対北朝鮮メッセージを送るか

登録:2019-04-15 01:40 修正:2019-04-15 07:16
週末の間、参謀陣と韓米会談を評価 
主席補佐官会議で南北会談に言及する見込み 
近く派遣される対北朝鮮特使には国情院長が有力 
大統領府高官「北朝鮮をよく知る人」 
文大統領、明日から中央アジア3カ国を歴訪
文在寅大統領が今月10日、ソウル空港を通じてドナルド・トランプ米大統領との首脳会談に向けて米国に発つ前に、ノ・ヨンミン秘書室長と話している=大統領府写真記者団//ハンギョレ新聞社

 ドナルド・トランプ米大統領と首脳会談を終え、12日夜に帰国した文在寅(ムン・ジェイン)大統領が15日、ワシントン首脳会談の経過を説明し、南北首脳会談の推進計画を明らかにするものと見られる。文大統領は週末の間、韓米首脳会談に関する国民向けメッセージをまとめるとともに、北朝鮮を説得するカードと対北朝鮮特使の派遣問題を協議するため、参謀陣と数回に渡って会議を開いたという。北朝鮮派遣としては、ソ・フン国家情報院長が有力視されている。

 大統領府関係者は14日、「明日、大統領が韓米首脳会談に対する評価と南北首脳会談に対する期待などを述べる予定だ」と明らかにした。文大統領は15日午後、首席補佐官会議を主宰する際、このようなメッセージを発表するものとみられる。また、別の関係者は「文大統領が特使と関連し、多角的な接触を進めるという程度の言及はしても、誰がいつ訪朝するかなど具体的な事案に対する言及はしない予定だと聞いている。特使そのものに触れない可能性もある」と伝えた。

 朝米対話の“促進者”役割を買って出た文大統領としては、韓米首脳会談の結果に基づき、再びトランプ大統領との交渉に臨むよう、金正恩(キム・ジョンウン)北朝鮮国務委員長を呼び込む“妙手”が必要だ。トランプ大統領は11日の首脳会談の際、南北間接触を通じて韓国政府が把握した北朝鮮の立場を、できるだけ早急に知らせてほしいと要請した。大統領府の悩みは、特使を派遣するにしても、北朝鮮を対話の場に出るよう説得するカードがあまりないということだ。

 北朝鮮の金正恩国務委員長が12日の施政方針演説で、「(南側は)お節介な“仲裁者”や“促進者”として行動するのではなく、民族の利益を擁護する当事者にならなければならない」と述べたのも、大統領府を当惑させている。大統領府は、このメッセージが「対話はしない」という意味ではないと強調している。ある大統領府関係者は「(施政方針演説の)内容を詳しく見てみると、『核並進路線の廃棄および社会主義経済路線の再確認』と『朝米対話の持続』という二つが主な内容」だとし、「大きく懸念するほどの状況ではないと見ている」と話した。

 特使派遣が実現した場合、北朝鮮と“ホットライン”を持っているソ・フン国情院長が有力視されている。大統領府関係者は「チョン・ウィヨン国家安保室長は、16日から始まる文大統領の中央アジア3カ国歴訪には同行しないが、だとしても別の場所に行くわけではない」と述べ、チョン室長の特使派遣説を遠回しに否定した。大統領府高官は「韓米首脳会談後に(朝米対話の)動力を復活させるための特使なので、形式を重視するよりは、北朝鮮をよく知る人が行くことになるだろう」と述べた。

 一方、大統領府は16日から7泊8日の日程で行われる文大統領のトルクメニスタンやウズベキスタン、カザフスタンへの国賓訪問について、「他の地域に比べて交易規模は大きくないものの、新北方政策を本格的に拡張するという意味がある」と説明した。

イ・ワン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/politics/bluehouse/889999.html韓国語原文入力:2019-04-14 20:55
訳H.J