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韓国最高裁、「非常勤講師料における専業と非専業の差別は違法」

登録:2019-03-16 09:28 修正:2019-03-17 01:23
同一労働・同一賃金の原則に反すると判断 
「今後の講師料の決定に相当な影響」 
教育専門家、大学の“小細工”を懸念
韓国最高裁判所=ハンギョレ資料写真//ハンギョレ新聞社

 大学が、講義だけで生計を立てている「専業講師」と他の仕事もする「非専業講師」を区分して講師料を差別支給するのは違法だという最高裁判所(大法院)の判決が出た。労働と無関係な理由で「同一労働・同一賃金」の原則を破ってはならないという判断だ。

 最高裁1部(主審クォン・スニル最高裁判事)は、H氏が国立安東大学の総長に対して非常勤講師料の返還を求めた訴訟の上告審で、原告敗訴の判決を下した原審を破棄し、事件を大邱(テグ)高裁に差し戻した。

 2014年の1学期間、安東大学の音楽科の非常勤講師として働いたH氏は、専業講師として学校と契約した。当時、他の職業のない専業講師は学校から1時間当たり8万ウォン(約8千円)を受け取り、4大保険(国民年金、健康保険、雇用保険、労災保険)にすでに加入している非専業講師は1時間当たり3万ウォン(約3千円)を受け取っていた。後に学校側は、H氏が健康保険の地域加入者として登録しており、不動産賃貸収入があることが分かり、学校はH氏にすでに支給した1カ月分の非常勤講師料のうち、非専業講師料との差額40万ウォン(約4万円)を返還するよう要求した。その後2カ月間は、非専業講師料である23万ウォン(約2万3千円)ずつを支給した。これに対しH氏は「返還処分と減額処分は無効」とし、訴訟を起こした。

 1・2審は学校側に軍配を上げた。裁判部は、学校が講師料を引き上げようとしたが、予算の事情で講師料を別途に策定し、賃金差別は合理的だと判断した。

 最高裁判所の判断は違った。裁判部は「社会的身分や性別による賃金差別をしてはならないだけでなく、勤労内容と無関係な他の事情を理由に不合理な差別をしてはならない」とし、「基本給の性格を持つ賃金である講師料を勤労内容と無関係な事情によって差をつけるのは合理的でない」と指摘した。裁判部はまた「学校の財政状況は労働を差別的に処遇することに対する合理的な理由にはならない」と判決を下した。

 最高裁判所の今回の判決で、専業・非専業講師の講師料に差をつける制度が改善されるものと予想される。シン・インス民主労総法律院長は「専業・非専業に区分して賃金差別をするなという判決だ。国公立だけでなく、私立大学にも影響を及ぼすものと思われる。非専業講師らが未払い賃金を請求できる」と評価した。「大学講師制度改善協議会」元委員長のイ・ヨンウ弁護士は「今後、大学講師らの講義料レベルの決定に相当な影響を及ぼすものとみられる。非専業講師を量産できないようにする効果がある」と予想した。2017年基準で、大学・専門大学・大学院の専業非常勤講師は約3万7700人、非専業講師は約3万5200人だ。

 教育界は判決を肯定的に評価しつつも、大学の“小細工”を懸念した。大学教育研究所のイム・ウンヒ研究員は、「判決には意味があるが、大学が予算を理由に非専業講師を解雇したり、専業講師料を引き下げる可能性がある。判決の意味がきちんと実現するには予算支援が伴わなければならない」と強調した。

チェ・ウリ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/society_general/886053.html韓国語原文入力:2019-03-15 21:28
訳M.C

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