故イ・ミノ君、故キム・ヨンギュンさんなど劣悪な労働現場で不慮の事故により亡くなった青少年・青年の遺族が会を立ち上げ「職業系高校の現場実習廃止」を要求するなど、労災を防ぐために本格的な活動を行なうことにした。
「現場実習犠牲者遺族の会」(仮称)は30日午後、ソウル貞洞(チョンドン)の金属労組大会議室で初めての集まりを持ち、「就職をエサに青少年・青年たちを劣悪な労働現場に追い込み、ついには彼らを死なせるこのような現実を変える」と明らかにした。 この日の集まりでは、昨年末に泰安(テアン)火力発電所で事故で亡くなった故キム・ヨンギュンさん関連の対策づくり、現在教育部が推進している「高卒就職活性化」対策への対応、重大災害企業処罰法制定などを、今後の主な課題とした。
この会は、2017年に済州(チェジュ)での現場実習中に事故で死亡した故イ・ミノ君(当時19才)の父親イ・サンヨンさんが最初に提案し、他の現場実習犠牲者の遺族たちがそれに呼応してスタートすることになった。故キム・ヨンギュンさんの母親キム・ミスクさん、2016年5月に城南(ソンナム)の外食企業で現場実習中に自ら命を絶った故キム・ドンギュン君(当時18才)の父親キム・ヨンマンさん、2017年1月に全州(チョンジュ)のコールセンターで現場実習中に自ら命を絶った故ホン・スヨンさん(当時18才)の父親ホン・スンソンさんなどが参加した。
遺族たちは「子どもを亡くした後、一人で世の中に立ち向かうのは大変だった。 遺族が一緒に集まるならば青少年・青年たちを『死の労働現場』に追い込む現実を変えていくことができるだろう」と口をそろえた。 最近、教育部で「高卒就職活性化」方案を打ち出すなど現場実習制度の改編を推進しているのに対し、キム・ヨンマンさんは「政府と教育当局がひたすら『就職率』という実績のために『求人求職情報誌』のような職業紹介所の役割をしている」と批判した。
教育部は先週「職業系高校の就職率60%」を目標に掲げて「高卒就職活性化」方案を打ち出しており、31日午後には現場実習制度関連政策を発表する予定だ。 これに対して一部では「“学習中心の現場実習”という基調を再び“早期就職”に引き戻すのではないか」という憂慮の声が出ている。 市民・労働・青少年諸団体が集まった「現場実習対応会議」はこの日午前、大統領府前で記者会見を開き、「教育部は時代錯誤な『就職率60%達成』という目標を撤回し、学歴間の賃金格差解消など根本的な解決策を立てよ」と要求した。