大学修学能力試験(日本のセンター試験に該当)を終えた高校生10人が、江原道江陵(カンヌン)に遊びに行き、3人が死亡し7人が負傷する事故が起こったペンションのボイラーと配管(煙筒)の間には、接着物(耐熱シリコンなど)がなかったことが確認された。生徒たちの命を奪った一酸化炭素は、ボイラーと配管がずれた隙間から漏れ出た可能性が高いと見られ、ボイラーが手抜き施工された可能性に重点が置かれている。
江陵警察署のキム・ジンボク署長は19日午後、江陵警察署で行われた捜査進行状況ブリーフィングで「ボイラーと配管にシリコンがないことを確認した」と述べた。通常、ボイラーを設置する際には、一酸化炭素が漏れるのを防ぐため、ボイラーと配管の連結部位に耐熱シリコンなどを利用してつなぎ目を固めて処理する。シリコンがなかったということは、ボイラーが最初から手抜き施工されていた可能性が高いということだ。警察は規格に合わない配管が使われたかどうかも調べている。
ボイラーが手抜きで施工されたなら、時間が経つにつれ振動などでボイラーと配管の間が次第に広がり、その隙間から一酸化炭素が漏れ出る可能性がある。実際、2015年に全羅北道群山(クンサン)で配管が手抜き施工されたガスボイラーから配管が外れ2人が死亡する事故が起きた。警察は今回の事件の過失の有無を明らかにするため、2014年にこのペンションにボイラーを設置した当時の施工会社の関係者を呼んで調べている。また、ペンションのオーナーも参考人として呼び、取り調べを行っている。
警察はボイラーの配管が外れた理由を明らかにすることに捜査力を集中させている。ボイラー設置当時から手抜きで施工されたのか、それとも設置後、外部からの衝撃などによって配管がずれたのかなどによって、ペンションの所有者や施工会社の責任有無が分かれる。警察はまた、ボイラーの配管が外れた時点を明らかにするため、以前の宿泊客リストなどを確保し、宿泊当時に異常があったかも調べている。
ペンションのオーナーや宿泊客などがボイラーをいじり、物理的な衝撃でボイラーと配管がずれた可能性も排除できない。しかし、ボイラーはボイラー室内に設置されており、ここには防犯カメラがなく、警察がこれを確認するのは容易ではない状況だ。
一部ではボイラーのすすのために配管がずれた可能性もあるという主張も提起されている。ボイラー業界のある関係者は「配管が掃除されず、すすが徐々に中に溜まるとガスが正しく排出されなくなる。こうした状態が続けば、圧力増加で連結部位が広がり、ガスが漏れる可能性もある」と話した。その場合なら、業者のずさんな管理が問題になってくる。
警察は現在、ボイラーと配管の継ぎ目の間に接着物がないことや、ボイラーと配管が一部ずれて排気ガスが外に流出しうる状態だということまで確認した。警察はこの日、「今日行った2次合同現場鑑識で、ボイラーと正常につながっていない煙筒(配管)の間に多くの煙が発生することを、テスト稼動を通じて確認した」と発表した。現場鑑識には、事故原因の究明のため国立科学捜査研究院、韓国ガス安全公社などが参加した。
現場鑑識で確認した煙の成分と検出量は、国科捜とガス安全公社の2社に送り、被害を受けた生徒の死傷とどのような影響があるのか綿密に分析する方針だ。警察は現場鑑識が終わり次第、問題になったガスボイラーも取り外して国科捜に送る予定だ。警察関係者は「十分でなければ3次鑑識などを追加で進行する計画だ。事故の原因についてはあらゆる可能性を開いて調査している」と明らかにした。
これに先立ち警察は、事故現場を鑑識しながら、ガスボイラーと外部をつなぐ配管がきちんとつながっていない事実を確認した。さらに、ガス漏れ警報機もなかった。この日のテスト稼動も排気ガスが外部に排出されず事故につながった可能性を念頭に置いたテストだった。