本文に移動

北朝鮮、非武装地帯の監視警戒所10カ所を同時爆破

登録:2018-11-20 23:44 修正:2018-11-21 08:00
軍事合意に則り1カ所のみ残し完全破壊を完了 
韓国軍も撤去・爆破併行し作業に拍車
20日午後3時、非武装地帯中部戦線で北側の監視警戒所が爆破されている=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 北朝鮮が20日午後3時、非武装地帯(DMZ)の監視警戒所(GP)10カ所を同時に爆破したことにより、今月末までに完了することとしていた完全破壊の約束を守った。

 国防部は「北側が18日、西海(ソヘ)地区軍通信線を通じて試験撤収対象の監視警戒所10カ所を20日午後3時に一括爆破すると知らせてきた」として「北側が通知した時刻に北側の監視警戒所が完全に破壊されたことを確認した」と明らかにした。北朝鮮の監視警戒所爆破は、約4分間かけて東部、中部、西部戦線で同時多発的になされた。

20日午後3時、非武装地帯中部戦線で北側の監視警戒所が爆破される前(上写真)と後の姿=国防部提供//ハンギョレ新聞社

 南北は今月10日までに試験撤収対象の監視警戒所から兵力と装備をすべて撤収し、直ちに破壊作業に入った。北朝鮮軍が10~11日に非武装地帯中部地域の監視警戒所の構造物を撤去する姿も捉えられていた。韓国軍は掘削機を動員した撤去方式を主に用い、爆破方式と併用して破壊作業を進めている。

 南北は「9・19軍事合意書」で、それぞれ非武装地帯の監視警戒所11カ所を試験撤収することに合意した。その後の協議過程で、今月末までに監視警戒所を完全破壊するものの、歴史的象徴性などを考慮して各1カ所を保存することで合意した。韓国軍は、1953年の停戦協定締結直後初めて設置された東海岸の監視警戒所を残すことにした。北朝鮮は、金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長が2013年6月に訪問した中部戦線のカチル峰監視警戒所を選定したことが分かった。

 南北は22日、江原道鉄原(チョルウォン)の非武装地帯ファサルモリ高地で、遺骨の共同発掘のために道路を連結する。非武装地帯での道路連結は、1953年に停戦協定が締結された以降初めてだ。南北は「9・19軍事合意書」で、遺体共同発掘の円滑な推進のために発掘地域に12メートル幅の道路を開設し、軍事境界線で連結することに合意した。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/871026.html韓国語原文入力:2018-11-20 18:20
訳J.S

関連記事