「(国際社会は北朝鮮の)完全な非核化を実現するため、結束を維持しなければならない。朝鮮半島に恒久的な平和体制を構築するためにも努力しなければならない」
第25回ASEAN地域安保フォーラム(ARF、以下フォーラム)外相会議などASEAN関連会議への参加のため、シンガポールを訪問中のカン・ギョンファ外交部長官は1日、シンガポールの「ザ・ストレーツ・タイムズ」とのインタビューでこのように述べた。「ザ・ストレーツ・タイムズ」が公開したインタビュー映像によると、今度の会談で伝えたい「主なメッセージ」を問う質問に対する答えだった。彼女は「この地点まで私たちを導いたのは、北朝鮮に対する国際社会の団結したメッセージ」だったとし、「ASEANと加盟国の持続的な支持を求める」と述べた。カン長官は昨年、フィリピンのマニラで行われた第24回フォーラム当時の北朝鮮の核・ミサイルに対する国際社会の危機感を振り返り、2回の南北首脳会談と6月の朝米首脳会談が北朝鮮の核・ミサイル問題に対するアプローチを対話と平和的解決の軌道に変えたとも指摘した。
カン長官は「朝鮮半島の完全な非核化と平和体制の構築に向けて、ASEAN関連閣僚級会議は伝統的に朝鮮半島の安保問題が論議される主要なフラットフォームを提供した」とし、「昨年のフォーラムの(対北朝鮮)メッセージは非常に力強いものだったと思う」と述べた。カン長官はさらに、「北朝鮮が非核化の約束を履行する上で、団結したメッセージは非常に重要だ」と明らかにした。
非核化の履行過程で予想される困難を問う質問には「非常に難しい問題」だとしたうえで、「高度に発達した(核・ミサイル)プログラムだ。技術的に多くの時間がかかるだろうし、かなりの集中力が求められるだろう」と答えた。さらに、「北朝鮮側の協力も欠かせない」とし、「(核開発の)理由を除去するためには、彼らには(核と)異なる形の体制保証が必要だ。これが北朝鮮が要求しているもの」だと付け加えた。
カン長官は前日に続き、「片手には非核化、もう片手には体制保証」の必要性を強調し、協議はこの二つの間の交換品目をいかに決めるかの問題だと説明した。
韓国の初の女性外相としての経験について、カン長官は「私は38番目(の外交部長官)であり、(女性としては)初めてだ。その分、多くの期待があると思う」とし、「そのような期待を満たさなければならないという点で、多くの責任感を感じている」と話した。