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韓国政府「釜山強制徴用労働者像、日本総領事館に設置できない」

登録:2018-05-09 01:32 修正:2018-05-09 07:11
政府「より意味のあるところに設置すべき」 
市民団体「現在の位置から動かせない」 
東区庁、23日までに自主的撤去を命令
今月1日午前、釜山市東区草梁洞の日本総領事館の近くにある強制徴用労働者像。警察が監視している=キム・ヨンドン記者//ハンギョレ新聞社

 政府が市民団体の釜山市東区草梁洞(チョリャンドン)にある日本総領事館前の強制徴用労働者像建立にブレーキをかけ始めた。

 政府は8日、カン・ギョンファ外交部長官やキム・ブギョム行政安全部長官、キム・ヒョンミ国土交通部長官、ホン・ナムギ国務調整室長の名で、共同談話文を発表した。同日発表した「国民に申し上げる言葉」では「外交公館に対する国際的礼譲と国内法などを考慮すると、現在労働者像の位置よりも犠牲者の方々の追悼と後世の歴史教育にさらにふさわしい場所に設置するのが望ましい」と明らかにした。さらに、「最近の南北首脳会談で始まった大きな変化の中で、朝鮮半島の平和と繁栄に向け、国民・社会の力量を一つに集結しなければならない重大な時期であるだけに、一日も早く決着をつけなければならない」と付け加えた。

 政府はまた、「日帝強占期(日本の植民地時代)に行われた痛ましい出来事について十分認識しており、不幸な歴史で苦痛を受けて心に深い傷を負った人々に真の和解と治癒が必要だと思っている。強制徴用という残酷な歴史を忘れずに直視しようという意味で、強制徴用労働者像を建立しようという趣旨にも共感する」としながらも、「推進団体と代案を模索するため努力してきたが、(労働者像の設置場所について)まだ合意に到達していない。労働者像の設立推進団体は、このような状況を踏まえ、(労働者像が)意味ある場所に設置されるよう、大乗的な決断を下してほしい」と述べた。

 現在労働者像は、日本総領事館前の平和の少女像から約40メートル離れた歩道の上に立っている。この歩道の管理を担当している釜山東区は同日、市民団体側に労働者像を自主的に撤去し、道路の原状回復の戒告状を送った。23日までに自主的に撤去しなければ、区庁が代わりに撤去する行政代執行に入る。

 戦争犯罪問題の解決に取り組んでいない日本政府に事態解決を促す意味で、昨年9月から労働者像建設を推進した「積弊清算・社会大改革釜山運動本部強制徴用労働者像建設特別委員会」は今月1日、日本総領事館前に労働者像を設置しようとしたが、これを阻止しようとする警察との衝突の末、現在の位置に設置することを宣言した。同委員会のキム・ビョンジュン執行委員長は「労働者像は現在の位置から1ミリたりとも動かせない。内部会議後に対応する」と話した。

釜山/キム・ヨンドン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/843792.html韓国語原文入力:2018-05-08 21:43
訳H.J

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