李明博(イ・ミョンバク)元大統領の実所有疑惑が濃厚な(株)ダースで造成された秘密資金が、300億ウォン(約30億円)台に達することが明らかになった。また、この秘密資金が李元大統領の借名財産と共に管理され、2007年の大統領候補者選挙資金などとして使われたことが把握された。
8日、ハンギョレによる取材の結果、ソウル中央地検捜査チームは、ダースが2002年から2007年まで下請業者に支給する代金を膨らませる方式で300億ウォン台の秘密資金を作った事実を把握したと伝えられた。また、ダースが巨額の脱税をした疑惑も捕捉し捜査を行っている。捜査チームは、ダースの秘密資金造成と脱税の最終責任者が李元大統領だと見て、14日の調査時にこの部分も集中的に問い質すものと見られる。
検察は李元大統領がダースの実所有主であることを立証するために、キム・ソンウ前社長とイ・ドンヒョン副社長など“キーマン”の陳述と物証を確保した状態だ。ダースの秘密資金は、イ・ビョンモ清渓(チョンゲ)財団事務局長が主に管理し、一部は大統領選挙キャンプや大統領選挙キャンプの前哨基地の役割をした「安国(アングク)フォーラム」の運営費などとして使われたという。
李元大統領側は相変らず「ダースはイ・サンウン会長の所有」と主張しているが、検察は李元大統領の息子イ・シヒョン氏が、イ・サンウン会長名義の通帳でダースから配当金を受け取っていた事実も把握した。イ・サンウン会長の息子であるイ・ドンヒョン・ダース副社長も、検察の調査で「父であるイ会長のダース株式持分は李元大統領のもの」と述べた。
検察は前日、李元大統領が受けているわいろ疑惑のうち、イ・パルソン元ウリ金融持株会社会長から受け取った22億5000万ウォン(約2億2千万円)に対しても“補強捜査”を行った。この資金を渡されたイ・サンドク元議員は、前日14時間にわたる検察の調査で、イ元会長から金銭を渡された事実を一部認めたと伝えられた。
現在までに李元大統領が受け取ったと疑われるわいろは、国家情報院特殊活動費(17億5000万ウォン)▽サムスンのダース訴訟費代納(60億ウォン余り)▽テボグループ(5億ウォン)、ABC商事(2億ウォン)、イ・パルソン元会長(22億5000万ウォン)▽キム・ソナム元議員公認献金(4億ウォン)の4経路で、110億ウォン台に達する。