4月末、文在寅(ムン・ジェイン)大統領と北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)労働党委員長が会って握手を交わす板門店(パンムンジョム)に世界の視線が集まっている。
文在寅大統領の対北朝鮮特別使節団首席特使として北朝鮮を訪れたチョン・ウィヨン大統領府国家安保室長は6日、大統領府で開かれた記者会見で「(以前)2回の南北首脳会談はすべて平壌で開かれた。第3回南北首脳会談は板門店の南側区域である平和の家で行うという象徴性がある」と述べた。チョン室長は「板門店は分断の象徴」だと強調した。
板門店は韓国の行政区域上、京畿道坡州市(パジュシ)浦西面(チンソミョン)魚龍里(オリョン二)に位置している。休戦協定によって国連軍司令部が管轄する。当初の地名は韓国語で「ノルムン里」だった。1951年10月、停戦会談場所がノルムン里にある居酒屋前の豆畑に設けられた。協議参加国である中国側のため「ノルムン店」を意味する漢字表記「板門店」を使い始めた。
] 南北会談本部の資料によると、南北間に行われた会談・接触はこれまで合わせて649回だ。このうち大半を超える355回が板門店で行われた。1971年8月20日、板門店中立国監督委員会の会議室で初めての南北接触が実現した。首脳会談が開かれる板門店の南側地域で104回、北側地域で95回、中立地域で156回が行われた。会談の主題別に見ると、板門店の南側地域では政治関連会談が67回、軍事会談が24回、社会・文化関連会談が11回、人道主義的議題の会談が2回開かれた。
板門店の南側地域では平和の家と自由の家がある。首脳会談が行われる平和の家は、1989年12月19日、地上3階建てで竣工された。延べ坪3299平方メートル(998坪)で、2階が会談場として使われている。1階には記者室と小会議室が、3階には大・小会議室がある。先月9日と17日、平昌(ピョンチャン)冬季五輪への北朝鮮の参加を協議するため、南北関係者らがここで会った。
板門店の南側地域の警備業務は2004年から韓国軍が担当している。先月、金英哲(キム・ヨンチョル)労働党副委員長の訪韓に強く反発した自由韓国党の洪準杓(ホン・ジュンピョ)代表は「天安艦沈没の主犯の訪韓は絶対に容認できない。(朴槿恵政権時代の)2014年の南北中立地帯である板門店で軍事会談を行ったことと、天安艦沈没の主犯をソウルに招待することを同一視しようとする政権勢力の底意を見ると、彼らがどれほど厚顔無恥て理屈をこじつける厚かましい集団かが分かる」と主張した。