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「少女像を広め12・28合意を覆そう」自治体・市民団体に巻き起こる抵抗の嵐

登録:2016-12-28 00:14 修正:2016-12-28 06:53
韓日慰安婦合意から1年…ソウル市、少女像の設置支援条例を発議 
キム・ヨンソク市議会議員、被害者支援や記念物の設置・管理など法的根拠を準備 
全羅北道井邑(チョンウプ)では23の団体が参加し 
市民3千人が有志で、両拳を握る堂々とした姿の少女像を製作
3千人あまりの市民が参加した全羅北道井邑平和の少女像の除幕式が28日開かれる=「平和の少女像建設のための井邑市民推進委員会」提供//ハンギョレ新聞社

 韓日政府の「12・28合意」1周年を控え、地方自治体と市民団体でこれに抵抗する動きが相次いで現れている。少女像の設置と被害者記念事業を活性化する条例を作ったり、市民の募金を通じて少女像を設置している。

 共に民主党のソウル市議会議員キム・ヨンソク氏(道峰1)は27日「ソウル市の日帝下日本軍慰安婦被害者支援条例一部改正条例案」を代表発議すると明らかにした。少女像のような造形物の設置と支援、管理事業を明示し、資料収集と研究、教育広報、被害者の名誉回復のための国際交流など、国内外の活動を市長が支援できるようにした。条例名も「ソウル市日帝下日本軍慰安婦被害者支援及び記念事業に関する条例」に変えた。

 キム議員は「現在ソウル市は、日本軍慰安婦記憶の場の造成支援、日本軍慰安婦記録物管理事業、日本軍慰安婦と関連する記念広報事業を施行中だが、来年の予算の4億3800万ウォン(約4260万円)のうち、被害者の生活補助と葬祭費支援を除いて記念事業に使う金額は3億3000万ウォン(約3200万円)だけ」だとし、「少女像の撤去はありえないことであり、ソウル市もより多くの少女像を設置すべきだ」と条例発議の趣旨を説明した。現在、慰安婦被害者記念物はソウル市の9カ所をはじめ、韓国国内に45カ所、海外に11カ所の合わせて56カ所になる。

 全羅北道井邑(チョンウプ)では、政府の合意に抗議する有志たちが少女像を立てる。「平和の少女像建設のための井邑市民推進委員会」は28日午後3時、全羅北道井邑市ヨンジアートホール広場(映画館CGVの前の崔徳壽(チェ・ドクス)烈士追悼碑)で、平和の少女像の除幕式を行うと27日明らかにした。

 井邑地域の23団体が参加して2月に発足した推進委は、市民3千人あまりから4500万ウォン(約440万円)の募金を集めた。銅で作った少女像は幅2メートル、奥行き1.5メートル、高さ1.6メートル大だ。制作は地域で活動する彫刻家のキム・ヨンリョン井邑文化院事務局長が務めた。

 少女像は、東学農民革命の故郷に相応しく、辛い歴史を清算し、正義と平和の世の中に向けた意志を込めようと、椅子から立ち上がり両拳をぐっと握りしめた堂々とした少女の姿を表現した。特に少女像の姿だけでなく、制作を担当した彫刻家と設置場所・除幕式の日程など大半を募金に参加した市民たちがオンライン投票で決定したため意味が大きい。

 彫刻家のキム氏は「再びこのような不幸なことを繰り返してはいけないという市民たちの熱い信念を少女像に表現した」と話した。少女像の周辺には公募で選定した井邑中高校生たちの「日本人に伝えたい文」、「日本軍慰安婦被害者のハルモニたちに捧げる文」、「平和の少女像と共にする私の誓い」などが書かれている。また、「歴史を忘れた民族には未来がない」という内容の井邑市民の誓いが刻まれている。全羅北道地域の市民社会団体は28日午前11時、全州市(チョンジュシ)豊南門(プンナムムン)広場で日本軍慰安婦問題の正義ある解決と韓日軍事情報包括保護協定の廃棄を求める記者会見を開く。

パク・イムグン、チェ・ウリ記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/society/area/776279.html 韓国語原文入力:2016-12-27 21:21
訳M.C(1643字)

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