セウォル号惨事1周年を控え、遺族らが参加した中で行われたデモを解散させる過程で、カプサイシン催涙液と警察車壁が登場した。 警察がセウォル号集会に催涙液を使ったのは今回が初めてだ。
ソウル地方警察庁は11日夜、ソウル光化門(クァンファムン)広場一帯で行われた集会・デモの参加者20人を集会および示威に関する法律違反、一般交通妨害罪、公務執行妨害の疑いで現行犯逮捕し立件したと12日明らかにした。 この中には故イム・キョンビン君の父親など遺族3人も含まれていた。 遺族は簡単な調査を受けて解放された。
セウォル号国民対策会議と遺族など約7000人(警察推定2500人)は、11日午後5時30分から光化門広場で政府のセウォル号特別法施行令案廃棄を要求する文化祭を開いた。 チョン・ミョンソン セウォル号家族協議会運営委員長は「600万人の国民が署名運動で制定を要求した特別法を無力化する施行令案を直ちに廃止しなければならない」と訴えた。
文化祭参加者たちは午後7時頃から遺族を先頭に大統領府に向かって行進した。 これに対し警察が未申告不法行進だとして、光化門広場周辺の両方向道路を全て警察バスで遮断する車壁を設置したため、参加者たちは鍾閣(チョンガク)駅~明洞(ミョンドン)~ソウル広場を回って行進した。参加者が午後9時40分頃、再び光化門広場に集結し、大統領府への行進を試みる過程でデモ隊と警察がもみ合いになって衝突が発生した。警察は遺族とデモ隊に向かってカプサイシン催涙液を撒布し、顔に催涙液を浴びた遺族などが苦痛を訴えた。ソウル警察庁警備課関係者は「八回にわたる解散命令に応じなかった1500人の参加者が、警察と長時間対峙して警察官の盾を奪い取るなど見過ごせない暴力を行使したためカプサイシン催涙液を使用した」と説明した。
ユ・ギョングン家族協議会執行委員長は「(警察が)セウォル号惨事を追慕・哀悼する期間に涙を拭くどころか傷を負わせた」と話した。