「家族は調査委の捜査権保有をずっと言ってきた
調査が不十分な時は特検ができるというのは
家族の考えを誤って理解したもの
特検を受け入れるとしても
信頼のためには推薦権が必要だ」
水と塩まで絶った完全ハンスト3日目。座り込みをしている国会本庁前で会ったセウォル号事故の犠牲者・行方不明者・生存者家族対策委員会スポークスマンのユ・ギョングン氏の唇は乾ききっていた。ユ氏は8月4日に22日間続いたハンストを終え、4日後の8月8日、まだ健康が回復していない状態で、セウォル号特別法の与野党の合意に反発して再びハンストに入った。 彼は「真相調査委員会の委員数が優先なのではなく、真相究明が優先だ」と何度も話した。
-新政治連合の交渉案が受け入れ難い理由は何か?
「私たちは真相調査委が起訴権や捜査権を持たなければならないとずっと言ってきた。今も原則的な立場は変わっていない。真相究明のためだ。今回の(与野)交渉案は、真相究明ができるという共感がなければならないが、そうではない。『真相究明をすべてやり、それをもとに不備な点があれば特別検事ができる』と言うが、それは私たち家族の考えを誤って理解しているものだ。」
-家族の立場は?
「(特検を受け入れるとしても)特検が真相調査の段階から役割をきちんと果たせるようにしなければならない。特別検事として信頼できる人が来なければならず、それで少なくとも(真相調査委が特別検事の)推薦権を持つことが必要だったわけだ。そうして初めて、最小限の真相調査と、不備な点の補強捜査を行うことができる。」
-パク・ヨンソン委員長は、与党優位の国会内の現実を見た時、やむを得なかったと言っている。
「(ため息)パク委員長は与党が多数を占める国会内の現実に言及してそう言うけれども、本当の現実は、100%完璧なシステムでも真相究明が難しいということだ。それが現実だ。現実を把握しておられないようだ。 家族たちが数十回の会議を通して下した結論を文書で渡したが、それを無視して同じ言葉を繰り返している。態度が変わらなければ、今後の対話は困難だ」
-新政治連合に要求したいことは?
「新政治連合のためにも、今回の案は撤回されなければならない。さらに大きな問題は、家族たちとの共感が全くできていないということだ。野党がいつも選挙で失敗ばかりしている理由が、今度のことで分かった。計算や頭をひねった小細工では国民の共感を得られない。 国民と心でつながらなければならない。新政治連合は、国会という垣根の中での現実だけを見て、そればかり言っている。 困難な状況であるほど、国民を信じて、(セウォル号の)家族を信じて進まなければならない。そうする考えがないのに、どうして支持を受けることができますか」
ハ・オヨン記者 haha@hani.co.kr
aJ.S(1607字)