両労組ストライキ初日…80%以上が参加
「放送の政治的独立ために戦う」
使用側「勤労条件と関係のない不法ストライキ」主張
<韓国放送>(KBS)の二大労組が29日、キル・ファンヨン社長の退陣などを要求してストライキに突入した。
役職員の80%に及ぶ両労組の構成員はもちろん、300人以上の部長・チーム長クラスの幹部までが製作拒否に参加する大規模ストライキで、初日から放送跛行が続出した。
全国言論労働組合韓国放送本部(新労組)と韓国放送労働組合(1労組)はこの日午前5時を基点に‘公営放送死守と放送独立’のために全面ストライキに入り、番組製作と放送を拒否した。 ストライキ参加人員は未だ集計されていないが、両労組の組合員は3750人内外で、役職員全体(4700人余)の80%を占めている。 特にこの日から労組所属のアナウンサー80人余りが全員ストライキに参加した。
ストライキの影響はすぐに現れた。 <6時のニュース>、<ニュース広場>等、韓国放送1・2チャンネルのすべてのニュース プログラムでアンカーが交替させられた。 去る19日から記者協会所属の男性アンカーが製作を拒否したために、これまで女性アナウンサーがニュース プロを進行してきたが、それすら難しくなったわけだ。 <世界は今>は進行者抜きで映像だけを送り出し、<消費者リポート>は放送が中止された。
「KBSの政治的独立のために戦う」
両労組の組合員だけで役職員全体の80%
各種職能協会・部長級以上も参加
1・2チャンネルすべてのニュースでアンカーを交替
使用側「勤労条件に無関係な不法ストライキ」
言論労組「公正放送は主要労働条件」
ラジオ放送も跛行して、ラジオ ニュースは5分に短縮編成された。
今回のストライキには二大労組だけでなく、各種職能協会、部長級以上の幹部陣が共に参加したという点で、以前の個別労組中心のストライキに比べはるかに大きな破壊力を見せる展望だ。 今までは第一線が抜けた場合、経験豊富な部長級幹部たちが直接製作に参加して対処してきたが、今度は300人以上の部長・チーム長クラス幹部までが製作拒否に参加しているため、このような対応も容易ではない。
ペク・ヨンギュ1労組委員長はこの日午後、両労組の共同ストライキ出陣式で「キル社長の退陣とKBSの政治的独立のために二大労組が初めてストライキを共にする。 職能協会と役付幹部たちも共にすることになった。 これはKBSすべての職員 対 キル・ファンヨンの戦いだ。 運命的戦いだ」と話した。
クォン・オフン、ペク・ヨンギュ二大労組委員長と社内16の職能協会長は、この日連席会議を開いて、組合員と協会員を全てが共にする団体行動を議論した。 ソン・スンニョン韓国放送全国記者協会長は「地域にいる取材・撮影記者、合計280余人の内100人余りがソウルで合流した。 労組員ではない人々もいる」と話した。
会社は「今回のストライキは勤労条件と関係のない明白な不法ストライキだ。 社規違反にともなう懲戒責任と、不法行為にともなう民事刑事上の責任を厳格に問う」という立場を明らかにした。 しかし最近、裁判所は1審判決ではあるが2012年の<文化放送>(MBC)労組がキム・ジェチョル当時社長の退陣と公正放送を要求して行ったストライキに対して「正当だ」という判決を相次いで出した。 カン・ソンナム言論労組委員長は「報道機関労働者にとって公正放送は重要な労働条件に該当する。 セウォル号報道を通じてKBS労働者は労働の価値が深刻に毀損された。 抵抗は当然だ」と話した。
来月5日に開かれる理事会がストライキの行方を分ける一つの峠になるものと見られる。 前日、韓国放送理事会はキル社長解任推薦案表決をこの日に先送りした。
イ・ジョングク、キム・ヒョシル記者 jglee@hani.co.kr