キル・ファンヨン<韓国放送>(KBS)社長が辞退要求を拒否し、韓国放送特派員までが製作拒否に参加するなど、キル社長退陣闘争が本格化している。 製作拒否にともなう放送跛行も拡大している。
韓国放送記者協会は20日「キル社長が辞退しないため、セウォル号遺族と失踪者家族取材のための最小限の人材を除き、製作拒否を続ける」として「外国駐在特派員も原則的に製作拒否に参加することにした」と明らかにした。 非常人材を除き、24人の特派員が全員参加する。 記者協会は国内各地域の記者たちがソウルに集結する‘上京闘争’も検討している。 記者協会に所属するある記者は「1987年韓国放送に労組が初めて作られて、労組関連者が拘束された時でも部長、チーム長が立ち上がって製作を拒否してはいない。 それほど今回は深刻だ」と話した。 すでに製作拒否の意思を明らかにした韓国放送ディレクター協会も「最も効果的な製作拒否時期を議論している」と明らかにした。 技術本部所属チーム長30人余りもこの日役職辞退の意思を明らかにし、結局報道・経営・技術などすべての職群のチーム長が参加する状況になった。
前日始まった記者協会の製作拒否も続いており、報道プログラムが相次いで放送中止または縮小編成された。 この日メイン ニュースである<ニュース9>は前日に続き20分に短縮され、朝のニュースである<ニュース広場>も男性アンカー抜きで普段の110分から90分に短縮された。 <ニュース930>、<ニュース12>は放送が中止された。使用側はニュースの代わりにドキュメンタリーなどを緊急編成した。 会社側関係者は「事前に製作したリポートが抜ければ、ニュースを短信だけで満たさなければならない。 非常状況だ」と話した。
キル社長側は一戦も辞さない態度だ。 前日大統領府外圧説を全面否認して‘左派労組の放送掌握企図’として理念攻勢を繰り広げたのに続き、イ・セガン(58)報道本部解説委員を新任の報道本部長に任命した。 イ本部長は今年10月に定年だが、今回の人事で本部長の任期である3年間、さらに仕事をすることになった。 彼は2008年、時事報道チーム長時期にユ・インチョン文化部長官の妄言報道を阻み、ろうそくデモの‘李明博 アウト(OUT)’プラカード場面をカットさせたと伝えられた。 韓国放送労働組合(1労組)関係者は「イ本部長は、キル社長が自身に浴びせられる非難の矢を防ぐために前面に出した盾だ」と話した。
この他に民主言論市民連合、参与連帯など12の市民団体は、この日共同声明を出して「大統領府は放送介入疑惑に対して明らかにし、責任者を問責せよ」と要求した。 言論人権センターは報道外圧の真相究明を要求する公開質問書を大統領府イ・ジョンヒョン広報首席とキル社長に送った。
イ・ジョングク、キム・ヒョシル記者 jglee@hani.co.kr