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豪雨を突き抜けて来た400人余 "我々を三星(サムスン)家族として認定せよ"

登録:2013-07-14 23:21 修正:2013-07-15 21:35
三星(サムスン)電子サービス労組創立総会現場
"仕事をさせる時だけ‘もう一つの家族’
福利厚生も同じようにしろ
収入の半分が費用で出て行く"
労組、組合員処遇改善 力を尽くす
他の類似業種にも影響を与える展望
使用側 高額特別勤務手当で勧誘妨害の情況
全国金属労働組合 三星(サムスン)電子サービス支会に所属する労働者たちが14日午後、ソウル銅雀区(トンジャクク)のソウル女性プラザで創立総会を開いた。 ウィ・ヨンイル支会長(左から5人目)が支会の公式スタートを宣言して労組旗を振る中で組合員がスローガンを叫んでいる。 キム・ジョンヒョ記者 hyopd@hani.co.kr

"金属労組 団結闘争、偽装請負を撤廃しよう!"

 14日午後2時、ソウル銅雀区(トンジャクク)のソウル女性プラザに集まった労働者400人余の叫び声が労組創立大会場に響き渡った。 全国金属労働組合三星(サムスン)電子サービス支会という名前で、‘無労組経営’を前面に出す三星に大規模労組が誕生した瞬間だった。 彼らは三星電子サービス協力業者の所属だが、実質的には三星電子サービスに所属する労働者であることを主張した。 三星電子サービスの偽装請負・不法派遣疑惑のためだ。 この日の総会には三星電子サービスの117個の協力業者の内 40ヶ所以上の労働者らが参加した。

 総会場で会った経歴23年の出張修理職員イ・某氏は、お客さんから「三星(サムスン)に通っていて本当にいいですね」という話を聞くたびに心が傷ついたと話した。 内実を知らずにする話だ。 「我々も堂々と三星職員だと明らかにして、会社広報もしたいです。 三星が私たちを同じ家族として認定し、年次月次休暇などを含め福利厚生も共通して与えなければなりません。」 イ氏と同じ三星電子サービスの協力業者職員は三星が仕事をさせる時には‘もう一つの家族’と言って褒め称えるが、法的責任を負うことには‘君たちの会社に要請しなさい’として、家族であることを否認する現実に怒った。

 労組は結成されたが、彼らの展望が明るいとばかりは言えない。 三星が彼らを自身の労働者として認定してこそ団体交渉に出てくるが、今はそのような兆しはない。 そのために11日に486人の労働者が三星電子サービスを相手に勤労者地位確認訴訟を起こしたが、この訴訟が何年かかるかは誰にも分からない。

 永登浦(ヨンドンポ)センターから来た経歴2年の出張修理職員イ・某氏の願いは、だから現実的だ。 イ氏は「今直ちに三星職員として雇用されれば一番良いが、それに先立って協力会社職員として加えられる不利益だけでも先ずはなくなってほしい」と話した。

 この日碇を上げた三星初の大規模労組は何よりも‘堂々とした労働者としての人生’を方向として提示した。 この日支会長に選ばれたウィ・ヨンイル氏は「わずか100万ウォン余りの月給を妻に持って行く時は、あたかも罪人のように顔を上げられなかった。 私たちはもうこれ以上、三星電子の物乞い仕事はできない。 堂々たる三星電子の労働者であり、大韓民国の堂々たる国民なので労働組合を作ったことを宣言する」と明らかにした。 支会側は今後、組合員の勤労時間超過、昼休み勤務、週末強制勤務などと関連した処遇改善に努めながら三星側労働者であることを明らかにする闘争に集中する計画だ。

三星電子サービス側が協力業者労働者の14日労組創立総会出席を阻むために伝えられたものだとされる電子メール。 労組側は「シーズン時にインセンティブを提供する事例が一回ずつあったが、今回のように大きな金額を掲げた例はない」として会社の労組設立妨害の動きと理解した。 三星電子サービス支会提供

 この日の総会場の熱気は熱かった。 強烈な雨脚もその熱気を冷ますことはできなかった。 江原道(カンウォンド)春川(チュンチョン)地域の一部組合員は、洪水で乗用車を動かせないために鉄道で大会場まで駆けつけた。 慶北(キョンブク)浦項(ポハン)地域の組合員は第2中部高速道路が山崩れで通行止めになるや国道を回って来た。

 彼らがこの日見せた労組結成の動きが、類似のサービス業種に及ぼす影響が雨後の筍のように一晩ですくすくと大きく育っていくだろうという展望も出ている。 パク・チョムギュ非正規職なき世の中作り執行委員は「勤務形態が類似しているLG電子はもちろん、家庭にインターネット・浄水器・ビデなどの電子製品を設置して修理する技能者数十万人の労組組織化を加速化するつもりだと語った点に注目しなければならない。 三星電子サービス支会はその爆発力を今日十分に見せた」と話した。

 三星側は休日勤務を推奨し、手当てというニンジンで労組結成の試みを阻もうとした。 ウン・スミ民主党議員室は13日、三星電子サービス嶺西支店のチョ・某次長が12日に協力業者のチーム長に送った電子メールで‘土曜日(13日)と日曜日(14日)に出勤して業務を処理すれば、件数に応じて最低5万ウォンから最高11万ウォンまでの手当てを受け取れ、インセンティブまで合わせれば多い人は20万~30万ウォンまで可能だ’と明示したと暴露した。 ウィ委員長は「通常、土・日曜日に勤務をすれば時間外手当て形式で最低賃金の1.5倍である時間当り7300ウォン程度を支給してきた。 とても忙しいシーズン時にはインセンティブを提供する事例が一回ずつあったが、今回のように大きな金額を掲げたことはない。 労組設立を妨害しようとする状況と見ざるを得ない」と批判した。

 これに対して、三星電子関係者は「シーズン(6~9月)なので修理処理ができない未決案件が多く、週末勤務時のインセンティブ支給を案内した。 嶺西支店はその前週にもインセンティブ支給を案内した」と釈明した。

ソン・ジュンヒョン記者 dust@hani.co.kr

https://www.hani.co.kr/arti/society/labor/595684.html 韓国語原文入力:2013/07/14 22:31
訳J.S(2546字)

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