南 "1994年キム・ヨンスンが出てきた" 反論
梗塞局面 当分続く展望
北韓が13日、板門店(パンムンジョム)で行われた去る9~10日実務接触の詳細な内容を公開し、会談破綻の責任が韓国政府にあると非難した。 同時に 「当局会談にこれっぽっちの未練もない」と強調して、当分南北対話に臨むつもりがないということを明確にした。 統一部もこの日、北韓の主張に対して立場資料を出して反論するなど南北間の感情的争いが次第に激化している。
北韓祖国平和統一委員会(以下、祖平統)が13日午前<朝鮮中央通信>に公開したスポークスマン談話を見れば、今回の事態を見る北韓の見解がよく示されている。 北韓は 「南側が統一部長官を送ると確約したにも関わらず会談開催直前に首席代表を下級(統一部次官)に変えて出した」ために会談が失敗に終わったと主張した。 議論になった首席代表の格(級)については 「これまで党中央委員会秘書(現職はキム・ヤンゴン)が公式当局対話に団長として出て行ったことは一度もない」として南韓が‘慣例’を無視したと非難した。
それとともに北韓は△政府が実務接触合意文草案にキム・ヤンゴン朝鮮労働党統一戦線部長の名前を明記しようとしたし△合意文草案に開城(ケソン)工業団地、金剛山(クムガンサン)観光‘再開’または‘正常化’という表現を使わなくし△実務接触の時に会議が16時間に長びき9回も中断と再開を繰り返したのは(大統領府の訓令を受けようとする)南韓側の要求のためだったと主張した。 これは通常、非公開接触の具体的な内容は後日にも公開しないという外交的慣例に反したものだ。 北韓はまた、わが政府が 「協議解決する問題が多いとしながらも、会談日程を1泊2日に縮小」したし、そのために「会談日程を会議場に限定させて誰にも会えなくした」という点も指摘した。 このような態度を見せる相手と対話することには意味がないので代表団派遣を中断したという主張だ。
政府も北韓の主張に逐一反論した。 統一部当局者は北韓の統一戦線部長が統一部長官より高位だという主張に対して「形式的肩書をもって話すのではなく、どんな業務を掌握しているかにより判断しなければならない」と反論した。 党秘書が対話の場に出てきたことがないという北韓の主張に対しては、1994年金泳三-金日成首脳会談のための予備接触の際、キム・ヨンスン党秘書がイ・ホング統一副総理の相手として出てきたことがあると正した。
これに先立って北韓は2011年6月1日にも当時推進された南北間秘密会談の内容を暴露したことがある。 当時南北は天安(チョナン)艦・延坪島(ヨンピョンド)問題を決着させ、首脳会談を開くためにその年の5月に北京などで秘密接触をしたが、首脳会談は結局実現しなかった。 すると北韓は秘密会談の内容を公開して、南韓政府が「譲歩を哀願して金入り封筒まで差し出した」と非難した。 当時、北韓の暴露は国家間秘密接触の内容は公開しないという国際慣例に反するものだとして大きな波紋を投げかけた。
今回の暴露内容は当時ほどに敏感な事案ではないが、 「南韓政府を相手にしない」という意思表示をしたという点では同じ脈絡と見ることができる。 実際、北韓は談話で「こうした者どもと向かい合い座っても南北関係問題を解決できないことはあまりにも自明だ。 韓半島信頼プロセスも以前の政権の対決政策と一寸も違わず、むしろそれを凌駕している」と非難した。 これは「北韓に対する修正提案はない」という南韓政府が立場を変えない限り、南北間の梗塞局面が当分続くだろうことを意味するものと見られる。
キル・ユンヒョン記者 charisma@hani.co.kr