資質・能力 不足論難で国会人事聴聞報告書の採択が失敗に終わったユン・ジンスク海洋水産部長官候補者に対して、大統領府が任命を強行すると発表された中で、セヌリ党内でも任命に反対する声が公開的に出てきている。
海洋水産部長官出身であるチョン・ウテク セヌリ党最高委員は8日、最高委員会議で 「国務委員には組織を掌握し、統合管掌できる資質が必要だが、ユン候補者からこのような事項を発見できなかった。 大統領府の賢明な判断を期待する」と話した。 事実上、任命撤回を要求したものだ。 また、チョン最高委員は「新しい人物の任命手続きが1ヶ月かかることは問題でない。 主な懸案はもちろん基礎的業務関連事項すら分からないという言葉だけを繰り返す長官候補者に対してこれまで海洋水産部の復活と海洋水産強国を夢見て待ち望んでいる300万海洋水産人が開いた口が塞がらないと言っている」と語った。 大統領府が前日新長官の抜てきには時間がかかるという理由でユン候補者を任命する方針を明らかにしたことに対する反論だ。
キム・ソンテ議員も<ハンギョレ>との通話で「長官は4~5年間務めるわけではないので、長官業務を遂行する基本資質があらかじめ備わっていなければならない。 特に今回新たに作られる部署の長官として強く憂慮される」と話した。
何人かの議員たちは朴槿恵(パク・クネ)大統領にとって大きな負担になるだろうとし、大統領府の‘決断’を促した。 チョ・ヘジン議員は「長官職務の遂行過程で大統領に負担になることが発生する可能性があるので慎重に考えて結論を下すのが良いと思う」と話した。 キム・ヨンテ議員も「長官があらゆる分野に精通する訳には行かないが、海洋部分の他に、港湾、水産などは分からないという返事が適切だったのか疑問だ。 大統領が任命を強行して負担を抱え込むことが正しいか」として任命の撤回を要求した。
国会農林畜産食品海洋水産委(農海水委)所属のセヌリ党議員が前日大統領府にユン候補者の任命が避けられないという意を伝達することにしたことについても批判の声が出てきた。 セヌリ党核心党役員は「資質不足問題は国会業務報告や対政府質問の時に重ね重ね野党の攻撃ポイントになるのに、党で止められないまでも任命を建議するとは話にならない」と話した。
セヌリ党議員のこのような反発はユン候補者が去る2日、国会人事聴聞会で見せた返答の水準が長官職を遂行するのは困難という国民世論を反映したものと分析される。 当時ユン候補者は国内漁業生産量規模、隣の競争国である中国との水産物生産量差など、基本的な政策質問にも返答できなかった。 毎度ぎこちない笑いで返答をごまかす状況が繰り返されるや与野党の議員全てから返答態度を叱責する状況が起きた。
事前に提出した答弁書すらまともに読まずに出てきて、的外れな答えを繰り返し、一部与党議員は苦々しさにたえられず長いため息を吐いたり「えらいことになった」として首を横に振りもした。 ユン候補者は‘2月17日に任命された後、4月の今日まで何をしていたのか’と尋ねるシン・ソンボム セヌリ党議員の質問に「今(人事聴聞会)を待っていましたよ」と答え、結局‘何をしながら待っていたのか’という質問を再びさせもした。 インターネットでは人事聴聞会の直後からユン候補者の聴聞会返答動画が話題になっている。 パク・キチュン民主統合党院内代表は「聴聞会動画がギャグコンサートよりさらに笑わせる」と皮肉りもした。
ソンチェ・ギョンファ、キム・ナミル記者 khsong@hani.co.kr