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[社説]‘ハン・サンリュル捜査’に検察の命運がかかっている

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/471536.html

原文入力:2011-04-05午後08:25:52(1106字)

検察がハン・サンリュル前国税庁長事件の処理をめぐり陣痛中だと知らされた。当初、ハン氏を巡り提起された政権核心部の関連疑惑の実体には接近できないまま、絵画ロビーなど個人不正に捜査を集中したが、それさえもまともに糾明できずにいる状態だ。このまま終わるならば‘上っ面捜査’‘尻尾切り捜査’という批判が出て来ざるをえない状況だ。

先ず捜査を指揮したソウル地検など検察首脳部の消極的な態度を指摘せざるをえない。検察はハン氏が入国して2週間になるのに捜査の基本である口座追跡さえしなかった。ソウル、道谷洞の土地の実所有主関連疑惑を提起したアン・ウォング国税庁前局長とハン氏の対面調査も先送りし言論の指摘を受けてようやく追跡と対面調査に出た。この過程で首脳部が捜査チームを促すどころか、事実上これを傍観していたと知られながら、その背景を巡りうわさが絶えない。

ハン氏は盧武鉉前大統領を死に追い込む端緒となった泰光実業標的税務調査を指示したと伝えられている。さらに道谷洞土地の実所有主問題など、李明博大統領をめぐる各種疑惑を解く鍵を握った核心人物だ。そのために捜査初期から政権次元でハン氏にむやみに手を付けることができないだろうとか、裏面合意があるのだろう等の推測が出回ったが、結局善処するならば このようなうわさを否認するのは難しくなる。特に米国逃避中に大企業らから諮問料名目で数億ウォンの金を受け取った事実が明らかになったにも関わらず、その背後をきちんと暴くことができないならば、捜査チームの無能のせいにだけはしにくいだろう。

今回の事件は李明博政府スタート以後 不公正わい曲捜査だとの指弾を受けてきた一連の事件とも性格を異にする。現職大統領と大統領の実兄らが関連しているためだ。野党ではすでに‘ハン・サンリュル特検’の話が出ている。検察が地検捜査チームを補強しても、この事件をまともに暴くことができないならば再び再捜査と特検の屈辱を繰り返すことになるかも知れない。

しかも検察周辺でこの事件の処理結果と次期検察総長人事を連結する解釈が出てきていることには呆れ返る。各種世論調査で検察に対する国民の信頼は最低水準であるのに加え、今まさに国会までが中央捜査部廃止など司法改革案を論議中の時点だ。検察は組織の命運がこの事件の処理にかかっていることを肝に銘じることを望む。

原文: 訳J.S