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[社説]LINEに対する持株売却要求ではないとして日本を代弁する尹大統領

登録:2024-05-28 09:25 修正:2024-05-28 10:24
尹錫悦大統領が26日、ソウル龍山の大統領室で行われた韓日首脳会談で、日本の岸田文雄首相と握手を交わしている=大統領室写真記者団//ハンギョレ新聞社

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領は26日の韓日首脳会談で、LINEヤフー問題について「日本の総務省の行政指導は、国内企業であるネイバーに対する持株を売却しろという要求ではないと理解している」と語ったという。日本の岸田文雄首相に理解を求められたわけでもないのに、尹大統領が話を切り出して日本政府の公式の立場を代弁するかのように確認したのだ。

 これまで韓国政府は、LINEヤフー問題に対してはっきりした立場を取らず、国内世論に押されてしぶしぶ立場を表明するような姿勢を示してきた。26日の発言は、尹大統領がLINEヤフー問題について初めて立場を明らかにしたものだ。だが、不当な待遇を受けた側は韓国企業であるにもかかわらず、韓国政府が日本政府のこれまでの態度を容認するような姿勢を示したのだ。

 何より尹大統領のこの日の発言は、事実関係とも合致しない。日本総務省が3月5日と4月16日の2度にわたってLINEヤフーの代表取締役に送った行政指導文書には、ネイバーの持つLINEヤフーの株を意味する「資本関係」または「資本的支配」という表現が複数回登場する。特に2度目の行政指導では、「上記の『資本関係に関する見直し要請』についての進捗も含め…7月1日までに、措置の履行状況や実施計画について具体的かつ明確に報告されたい」となっている。

 これに従い、LINEヤフーの株を正確に50%ずつ持っているネイバーとソフトバンクの間で、株式売却交渉が進められていることを、両社は共に公式に認めている。行政指導の内容は株式売却要求ではないという尹大統領の発言は、「資本関係に関する見直し」に言及しておきながら持ち株整理要求ではないという日本政府の二重的態度を、韓国政府がわざわざ弁護したかたちとなった。韓国企業に対する過度な制裁だと日本政府にはっきりと抗議し、再発防止を求める姿勢を、韓国大統領に期待してはならないのか。

 日本政府がこれ以上介入しなくても、日本からのネイバー撤退は今や既成事実となっている。LINEヤフーはネイバーとの技術部門の委託関係を順次終了することをすでに明らかにしており、ネイバーもこれを認めている。LINEヤフーの個人情報管理問題から始まった事案に対して、日本政府が資本の整理を要求したのは行き過ぎだ。したがって尹大統領は、日本の立場をひとりで先走って「理解」する前に、「LINEヤフーに持株の整理を要求するものではないことを明確にすること」を日本政府に「要求」すべきだった。それこそ、まともな韓日関係の改善のためにも望ましい姿勢だ。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/1142275.html韓国語原文入力:2024-05-27 18:14
訳D.K

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