経済協力開発機構(OECD)の調査によると、韓国の労働者の男女性別賃金格差が主要39カ国の中で最も大きいという。このような調査結果が4日分かった。韓国は1996年の加盟以来、同指標で26年間ワースト1位を記録している。先進国を自認する韓国の恥ずかしい現実だ。韓国社会全体がより積極的に改善努力に乗り出さなければならないとの警告として受け止める必要がある。
韓国の男女間賃金格差は31.1%だった。OECDが定義した「男女間賃金格差」は、2021年の所得を基準に男女の労働者を並べた時、それぞれ真ん中にいる男性と女性の所得を比較したもので、韓国では両者の差が31.1%という意味だ。調査対象国のうち30%を超えた国は韓国が唯一だ。2020年の31.5%に比べてわずかに良くなったものの、今回の調査の平均値である12.0%の2倍を超え、一時は韓国同様に格差が深刻だった日本(22.1%)に比べてもはるかに高い。
原因は古くから多角的に指摘されてきた。主に女性のキャリア断絶と根強い年功序列制が賃金格差の原因だということだ。現在の賃金体系は、職場に長く勤めるほど賃金がより高くなるよう構成されている。そのため、多くの女性が30代に妊娠・出産・育児などでキャリアが断絶されれば、後日に職場に復帰しても男性同期に追いつけないほど賃金格差が広がることになる。中には再就職そのものができなかったり、非正規職になる事例を周辺でよく見かける。
こうした調査が出てくれば、女性が相対的に低賃金、非正規職の比重が高い構造のためであり、差別ではないという主張も常に提起される。だが、同じ職種と事業場であっても韓国の男女賃金格差が主要国の先頭圏という調査が少なくなく、そのような構造もやはり韓国社会に存在する「構造的差別」を表わすだけだ。
男女間賃金格差は性平等の問題であるだけでなく、非婚・非出産による「人口絶壁」とも深い構造的関連を持つ。格差解消のために高位職・管理職の女性割当制が以前から提案されてきたが、まだスローガンに止まり、導入したケースは少数に過ぎない。前回の大統領選挙で主要候補と政党もこの問題に関心を示したが、選挙が終わってからはこれといった進展がない。韓国政府は「性別勤労公示制」導入のような事後対策中心の政策を出しているが、根本的なアプローチとはほど遠い。今のままであれば来年も事情は変わらないだろう。