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[コラム]12年ぶりに黒字となった韓国の「キムチ貿易」

登録:2021-12-08 20:11 修正:2021-12-09 08:00
イラスト:jaewoogy.com //ハンギョレ新聞社

 16世紀の漢字学習書『訓蒙字会』に「ディムチェ」、18世紀の満州語語彙集『同文類解』には「沈菜」が出てくる。二つともキムチの語源と見なされる。それがキムチに変わる間にキムチ自体にも大きな変化が起きた。16~17世紀に唐辛子が伝来し、辛味がより増した。19世紀末には結球白菜が入ってきた。化学肥料は白菜と唐辛子の生産量を大きく増加させ、唐辛子で真っ赤に混ぜ合わせた白菜キムチを誰もがいつでも食べられる食品にした。

 キムチは今や東アジアの貿易品でもある。主に韓国・中国・日本の3カ国間で貿易が盛んだ。工業製品は韓国が日本から素材・部品を輸入して中間材や完成品を作り中国に輸出する例が多いが、キムチは中国が低価格製品を韓国に輸出し、韓国は高級製品を日本に輸出する。

 中国産のキムチ輸入が大幅に増えたのは2000年代に入ってからだ。2010年代には1年に1億ドル以上を輸入した。輸入額は2020年に1億5242万ドルで最高値に達した。韓国が輸入するキムチの99.99%は中国産だ。

 韓国のキムチ輸出は主に日本に向かう。韓日関係が良好だった2011年には、日本向け輸出額が8682万ドルで最高値だった。その年のキムチ輸出総額(1億458万ドル)の83%が日本向けだった。その後、日本向けは減って年間6千万ドルを下回った。だが昨年は7110万ドルへ大幅に増えた。キムチ輸出総額の半分だ。キムチがコロナウイルスに対する免疫力を高めるとのうわさが影響を及ぼした。

 今年は日本向けのキムチ輸出が10月まで16.1%増えた反面、中国産のキムチ輸入は急減した。3月だけは昨年同月に比べ輸入が20%も増えたが、中国で裸で白菜を塩漬けする映像がその月に拡散し、4月から10月までの7カ月間は22.8%も減った。全羅南道が「国産キムチ自主表示委員会」と共に5月に導入した国産キムチ認証表示制が全国に広がっていることも影響を及ぼしたようだ。

 今年10月までのキムチ貿易は2727万ドルの黒字を出している。米国発の世界金融危機で中国産キムチ輸入が急減して瞬間的に黒字を出した2009年以来、12年ぶりのことだ。来年もキムチ宗主国の体面を維持できるだろうか。

チョン・ナムグ論説委員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/opinion/column/1022475.html韓国語原文入力:2021-12-08 15:59
訳J.S

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