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[社説]全ての地震対策を原点から作り直そう

登録:2017-11-16 23:56 修正:2017-11-17 08:36
脱原発蔚山市民共同行動のメンバーと「密陽のおばあさん」らが16日、蔚山市庁前で梁山断層などの最大地震評価のすみやかな実施と建設が再開された新古里5・6号機の全面的再検討などを要求している=シン・ドンミョン記者//ハンギョレ新聞社

 長年、我々にとって地震はよそ事だった。韓国では人命や資産の被害を生じる地震はほとんど起きなかったためだ。ところが昨年と今年、慶州(キョンジュ)と浦項(ポハン)で相次いで起きた大きな地震は、私たちに考えを変えるよう求めている。昨年9月12日の慶州地震はマグニチュード5.8で、韓国で地震の観測を始めた1978年以後最大であり、15日に起きた浦項地震はマグニチュード5.4で歴代2位だった。二つの地震はいずれも多くの余震を伴い、少なからぬ被害を生んだ。地震はもう我々の生活の中に深く入ってきているのだ。

 「3月の春に慶州に地震が起き、百姓の家が崩れて死んだ人は100人を越えた」。これは「三国史記」の新羅本紀の恵恭王15年(779年)の記録だ。「三国史記」や「朝鮮王朝実録」の史料によると、過去に大きな地震が起きたことは少なくない。周期的に繰り返す地震の特性を考慮すると、最近起きた一連の地震は朝鮮半島で地震活動が再び活発になり始める前兆である可能性は排除し難い。

 何よりも慶州と浦項の地震の場合、マグニチュードに比べて被害が非常に大きいという点を明確に認識しなければならない。日本では今年に入ってマグニチュード5以上、最大震度3以上の地震が全36回起きている。被害は軽傷3人、建物の一部損壊22棟に止まった。これとは異なり韓国ではマグニチュード5.4の浦項地震だけでけが人は16日午後までに60人を越え、住宅の損壊は1000件を越えている。地震が頻繁な日本に比べて韓国の地震の備えは非常に脆弱ということがわかる。

 人間の能力ではいまだ地震を予測し難い。もっと大きな地震が起きる可能性を念頭に置いて備えるしかない。ただし外国の事例まで考慮して歴代最悪の地震を仮定して備えることは難しい。費用が非常に高額になり非効率的になりかねない。韓国の地質・断層帯に対する綿密な調査を急ぎ、備えの最適なレベルを把握することが急務だ。原子力発電所の密集地域である慶尚道一帯だけでなく、朝鮮半島全体を対象に全般的な地質調査を実施すべきである。これを基に地域により建築物の耐震設計基準などを再整備しなければならない。

 公的施設については綿密に安全点検を実施すべきである。韓東大学の場合、建物4階の高さから外装材が崩れ落ちた。同大学は地震被害を被ったなどと言うものの、厳しく言えば大学は脆弱な建築物で学生に大きな被害を被らせるところだった。今回の地震で損傷を受けた建築物は、放置せずに補強や撤去しなければならない。見かけ上損傷がなくとも、公的施設は政府と地方自治体が責任をもって安全点検をしなければならない。また耐震設計なしで建てられている民間の建築物は非常に多い。民間が自発的に建築物の安全診断を受け、補強策をとれるように政府が支援する必要がある。

 地震対策教育も全面的に整備し直すべきだ。避難の仕方を地震が起きてから啓発しても何の意味もない。市民が状況を間違えて非合理的な行動を起こして「パニック」につながることがあってはならない。住民に影響力が大きいメディアの従事者から教育を実施し、学校教育や民間防衛訓練でも地震の対策要領をきちんと教えるべきである。

(お問い合わせ japan@hani.co.kr)

韓国語原文入力:2017/11/16 17:35(1515字)

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/819389.html 原文: 訳T.W

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