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[社説]零細業者への‘ガソリンクーポン’支給が先決

https://www.hani.co.kr/arti/opinion/editorial/529272.html原文入力:2012/04/20 19:04(1420字)
 政府が一昨日、サムスン系列会社をガソリン市場に参加させて流通構造を改善する内容のオイル価格対策を打ち出した。減税と金融支援を通じて低価格のガソリン店を増やして、複数の精油会社のガソリンを混ぜて売る混合販売の割合を100%に拡大することにした。過去1年内で三回目の対策だが、100日以上続く国内オイル価格の値上がりを抑えるには非常に不十分だ。  政府は石油化学業者であるサムスントータルによって低価格店にガソリンを供給させて寡占構造を改善するという。寡占体制を崩すという名分で同社に相当な特典を与えたが、同社の供給量が増えても全体の消費量の2%に過ぎず、値下げ効果は期待し難い。政府の推定でも低価格店の値下げ幅はガソリン1リットル当たり30~40ウォン程度に過ぎない。10万ウォン分購入してせいぜい2000ウォン程度節約できるだけだ。それに低価格店が周辺の一般店の価格引き下げを促す効果も未知数だ。
 運転に関わる業者にとって現在のオイル価格は十分に殺人的だ。所得が増えるところがないまま景気低迷で仕事も減っているのに、オイル価格だけ急騰しているために、生計そのものが脅かされている状況だ。零細貨物トラック業界はオイル価格暴騰で収入が減ってスピード違反・過積載にはしり、漁民は出船すればするほど損をして漁に出るのも放棄しているという。事態がこうなっているのに政府対策は生ぬるいばかりだ。李明博大統領が、精油会社の寡占でオイル価格が上がっているのか検討しろと指示して、六日後に出された今回の措置は、恩着せがましい対策に近い。
  オイル価格は原油価格と税金が占める割合が80%を越えており、石油ガソリン税に手をつけないで原油の高負担を減らすのは難しい。輸出大企業のための政府のウォン安政策も、オイル価格を上げて、庶民に苦痛を強いている。政府は国際石油価格が1バレル当たり130ドルを5日間以上上回れば油類税の引き下げを検討するという。国際石油価格が値下げされるまで持ちこたえようという方式で安易に対応するのではなく、石油ガソリン税の引き下げを含めて、庶民負担を減らす努力が必要だ。
 政府は石油ガソリン税のアップで2兆ウォンに達する追加税収を確保している状態だ。このような余力を使い、零細業者を選別してガソリンクーポンを支給する方法を何より積極的に推進しなければならない。政府が低価格店などの特定事業者に恩恵を与えながら、零細業者に何の支援もしないのは問題だ。またガソリン店の混合販売拡大が精油会社の供給価格引き下げにつながるように、混合販売を邪魔する不正な取り引きも徹底的に取り締まらなければならない。
原文: 訳T.W