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"ビンラディン射殺に歓呼する人々を見ると胸がはり裂ける思い"

原文入力:2011-05-05午後03:25:51(1666字)
9・11犠牲者 家族 "9・11テロの時の喜んだビンラディン支持者を思い出す"
米国で‘歓呼は正しいのか’自省の声…相変らず相当数は "祝うべき"

キム・ドヒョン記者

←ビンラディンの生前の姿. ハンギョレ資料写真

9・11テロ当時、夫を失ったクリストン ブライト ワイジャーはオサマ・ビンラディンの射殺に歓呼する米国人等を見て、2001年9月11日テロ直後ビンラディン支持者が歓呼する姿を思い出したと語った。
相当数の若者たちがビンラディン射殺の知らせの直後、ホワイトハウス正門前や9・11テロ現場である‘グラウンドゼロ’に駆せ参じ "USA" 等のスローガンを叫び熱狂的に歓呼する場面を不快に眺めたのだ。

彼女は2日(現地時間)米国のオンライン媒体<ホピントン ポスト>に寄稿した文で「申し訳ないが私は数千名が冷たい血を流し殺害された聖地でシャンパンを開ける姿は見たくない」とし「私は米国の若者たちが、たとえ恐ろしく邪悪な殺人者の死であろうとも歓呼する姿を見て胸が張り裂けそうだ」と書いた。

クリストンのような意見が多数か少数かは確認できないが、米国では‘ビンラディン射殺に歓呼することが果たして正しいのか’という自省の声が出てきていると<AP通信>等、米国言論が5日伝えた。

特にこういう声は米政府によって世界で最も悪名高いテロリストに指名されたビンラディンが非武装状態で射殺されたという事実が明らかになるにつれ、より一層力を増している。ここにビンラディンが彼の12才の娘の見る前で米特殊部隊によって事実上 処刑されたという報道まで出て来る中で歓呼ムードの正当性論難がより一層加熱している。

また別の9・11被害者夫人であるメリアン フォンタナも米国の歓呼ムードに違和感を感じる1人だ。

彼女は夫が死亡した当時5才だった息子が感じた当惑感を伝えた。朝 登校した息子は昼休みに電話をかけ家に帰りたいと話したという 「皆がビンラディンについて話しています。すべての学級の子供たちが彼が死んだからと喜んでいるが私はうれしくありません。」

バーネット ベイリは10代の子供たちにビンラディンの死についてどのように話すべきか難しいとしながら「彼が死んだことに対してうれしいというのは私のキリスト教信仰に反する」と話した。

また、南浸礼(Southern Baptist)神学校のアルバート モラー総長は 「ビンラディンの死は戦争行為としては正当化されるが法執行行為として正当化されるのではない」として 「彼の死を祝ってはいけない」という立場を明らかにした。飲食店従業員ドナ キュも自身のフェイスブックに「話を交わした人の中で祝うことに同意した人はたった2人」とし「私は希望を得た」と書いた。彼は<AP通信>との電話インタビューで「歓呼する場面が報復攻撃を招くこともありうる」と憂慮した。
しかしビンラディンの死を喜ぶことは全く何の誤りもないという米国人も相当数存在するのが現実だ。

オンライン音楽雑誌編集者のエドワード ヘニゴン(45)はフェイスブックにあげた文で「私たちから多くのものを奪い取った邪悪な男の死を喜ばないならば祝うことが他にあるだろうか」と反問した。

ニュージャージー州に住む30才の主婦ヒョジン ジェニー ファンも米国人らの歓呼を見ながら悲しみを感じるという趣旨の文をフェイスブックに上げたところ、一人の知人から‘友人削除’に遭うなど、しばし激烈な反論に苦しめられた。しかし時間が経つに連れ自身の意見に同調するメッセージも受け取るようになったと伝えた。

キム・ドヒョン先任記者/ツイッター@aip209

原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/476519.html 訳J.S