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中国の大企業ら‘羅先投資’潮が満ちるように… "今年だけで3万人"

原文入力:2011-05-03午後10:06:27(2409字)
北韓-中国経済協力 急流 羅津港 物流基地化 "数兆ウォン注いでも利益"
中国主導で開発…電力供給・投資・運営まで
北も積極的…金正恩業績など利害かみ合う

パク・ミンヒ記者

←中国の石炭トラックら。橋を渡り北へ=先月末に訪ねた中国、琿春の圏河税関で豆満江の向こう側に北韓、ウォンジョン里税関(左側の青い建物)が見える。右側の橋は数十年前の古い橋だったが中国が昨年、大型石炭トラックが通行できるように全面改善補修を終えた。ウォンジョン里から53km走れば北韓の羅先特別市だ。

‘北中国境’琿春一帯へ行ってみたら
中国、吉林省、琿春の圏河と北韓、咸鏡北道、ウォンジョン里の間を流れる豆満江上に新しく補修された橋が頑丈に架かっている。1938年に建設された長さ535mの古い橋を石炭と貨物を積んだ40t以上のトラックが通過できるよう中国が昨年改善補修工事をし生まれ変わった。


←最近、北韓-中国主要経済協力日誌/北韓-中国交易額対比南北交易額推移


 "中国が北韓側ウォンジョン税関の建物も建てなおすことにし、大規模石炭輸送に耐えられるよう3年後には橋梁もつくり直すことにした」と<ハンギョレ>と会った現地中国政府関係者は伝えた。

北韓・ロシアと出会う中国の国境都市 琿春は北韓の羅津港を得て‘東北アジア物流中心’の夢を実現することになったという期待感でざわついている。琿春の圏河国境から僅か53km走れば到着する羅津港を中国東北地域の物流窓口に脱皮させるための投資が押し寄せているためだ。

中国と北韓中央政府が投資システムを準備し、創立グループ、商地冠群投資有限公司、一汽自動車など中国の大企業が羅先投資に乗り出し、投資先を探している中国の莫大な民間資本も動いている。延吉の企業関係者は「今年だけで中国から羅先へ3万人が入る」と話した。最近、羅先に行ってきた中国側関係者は「羅津に行けばホテルに中国語の出来ない職員はおらず、カラオケにも中国の歌が全てある」として羅先で中国の影響力がすでにはっきり感じられると伝えた。

羅先開発は計画からインフラと電力供給、投資・運営まで‘中国の、中国による、中国のため’の開発が進行している。中国が北韓と共同作成した羅先市都市開発計画は国際貨物仲介、輸出化工業、金融地域などとして開発する計画を含んでいる。

延吉のある政府関係者は「北韓もこれ以上 門を閉ざしていれば死ぬしかないということを知っているが、一気に開けば体制が不安定になることを憂慮して、羅津を先に‘実験地域’として開発することにした」として「法制、税金、企業を誘致するための恩恵などを中国から習い中国モデルを受け入れている」と話した。

予想を越えて両国経済協力が急速に進行されているのは、北韓と中国の戦略が合致したためだ。中国は国家的に推進中の長吉豆(長春-吉林-豆満江流域)開発計画の成功のために羅先開発が必要で、北韓は経済難の解決と後継安定化のために中国との協力を決めた。羅先開発を成功させ金正恩の業績として掲げようとしているという分析だ。
羅先開発はとても具体的で奥深く進行している。羅先で大規模工事を引き受けているある中国企業関係者は「羅先特区に中国領事館ができ、北韓-中国共同委員会が羅先特別市を全て運営することになる」として「朝鮮の土地だが中国の工業団地として運営され、北韓労働者を雇用して(北韓に)外貨稼ぎをさせるだろう」と話した。 北韓軍部が運営する強盛貿易と契約を結んだ創立グループは昨年、羅津港1号埠頭の10年使用権を確保したのに続き、使用期間を延長し他の埠頭使用権も得た。北韓は昨年12月、吉林省政府に羅津港4~6号埠頭を開発し50年間の使用権を与えた。

投資の大きな障害物だった羅先の電力不足問題も中国が解決した。琿春の消息筋は「琿春の火力発電所で余った電力を羅先へ送電したり、羅先の先鋒地域にある旧ソ連の重油発電所を吉林省のある企業が石炭発電所に改造する方案を検討中」と話した。琿春には現在33万KW火力発電所2基が稼動しており、さらに60万KW 1基が建設中なので北韓に供給する余力は充分だ。

北韓の積極的な態度に中国側関係者たちも驚いている。延辺朝鮮族自治州の中心都市である延吉市内に開いた羅津代表部事務所は投資誘致に熱心だ。延辺の消息筋は「中国の投資家が羅先に入るには羅津代表部で招請状を受け取り自分の車を走らせてすぐにも入ることができる」と話した。

北韓は当初、ウォンジョン税関のそばに大型倉庫建物を作り中国から入った貨物を検査し北韓車両に積み替えるようにしようとしたが、中国が反対して中国貨物が検査を受けずにそのまま中国トラックで羅津港に行けるようにすることに同意した。

北韓、ウォンジョン里と接する圏河国境側に走って行く間、道路の両側には石炭を山積みした鉱業会社が並んでいた。琿春一帯をはじめ吉林省、黒龍江省には莫大な石炭と資源が埋蔵されているが、港がなく1000kmを超えて離れた大連港に運び輸送したり鉄道・道路輸送の莫大な費用のために競争力がなかった。

この地域の企業関係者は「(中国)南方の火力発電所で必要な石炭が莫大だが、(物流問題で)黒龍江で1年に生産される石炭8万tの内、2万tしか送れない状況」とし「羅津港を通じれば距離と費用が3分の1に減るので、中国が羅先開発に何十億ドルを投資しても結局は利益」と話した。 琿春・延吉/文・写真パク・ミンヒ特派員 minggu@hani.co.kr
原文: https://www.hani.co.kr/arti/international/china/476228.html 訳J.S