米国がイランに対する空爆を12日連続で行なう中、最近の交戦再開以来初めて、長距離戦略爆撃機のB1を動員し、攻撃を強めた。イランは中東全域のエネルギー・インフラを攻撃するとし、「目には目を、歯には歯を」の原則で対抗する意向を明らかにした。イエメンの親イラン派反政府勢力のフーシ派は、紅海でタンカー2隻を攻撃するなど、戦争が拡大する様相を呈している。
米軍は21日、B1爆撃機を動員してイラン革命防衛隊(IRGC)の標的を攻撃したと、アクシオスが米当局者の話として23日(現地時間)に報じた。米国が今月にイランとの交戦を再開して以来、B1爆撃機を動員したのは今回が初めて。B1は2000ポンドの爆弾24発や数十発の巡航ミサイルを搭載し、低高度で音速より速く飛行する米国最高の爆撃機であり、これを投入することは米軍作戦の拡大と格上げを意味する。米中央軍は22日、ソーシャルメディアのX(旧ツイッター)でイランに対する追加空爆の事実を明らかにしたが、B1の投入については言及していない。
ただし、アクシオスは、B1が何を攻撃したのか、今回の任務がどれほどの効果をもたらしたのかは不明だと報じた。ジョセフ・ボーテル元中央軍司令官は、「戦力の増強が必ずしも大規模な軍事作戦につながるわけではない」とし、「大統領と国防長官に最大限の柔軟性と多様な選択肢を与える」と説明した。
米軍の戦力増強の動きも確認されている。ウォール・ストリート・ジャーナル紙は22日、複数の情報筋の話として、ここ1週間の間に米国本土の基地に駐留していた特殊作戦部隊が中東へ移動しており、欧州の基地に配備されていたF16、F35戦闘機の編隊も中東各地に前線配備されたと報じた。これらの戦力は、ヨルダンやイスラエルに配備される可能性が高いとみられている
トランプ大統領は22日午前、ソーシャルメディア「トゥルース・ソーシャル」を通じて、「イランがホルムズ海峡で船舶を攻撃するたびに、イランの橋や発電所を一つずつ破壊する」と述べ、テヘラン市内も対象に含まれると警告した。また同日に米ジョージア州で行った選挙遊説で、「イランは合意を切望しているが、毎回条件を変えようとしており、まだ交渉する準備ができていない」と述べ、圧力を強めた。
イランは中東の米軍基地にミサイルやドローンを撃ち込むことで反撃した。イラン革命防衛隊は23日、クウェートのアリ・アル・サレム基地や通信塔などを攻撃したと明らかにした。ヨルダンでは米軍のTHAAD(高高度防衛ミサイル)レーダーやヘリコプター格納庫などを攻撃したと述べた。イラン軍の高官はタスニム通信に対し、「米国がイランの橋や発電所を攻撃すれば、イランは米国に関連するエネルギー施設をはじめ、域内のインフラや橋を攻撃して対抗する」と語った。
「強攻のメッセージ」は、米国との交渉に臨んだ人物たちからも相次いでいる。イラン側の交渉団長だったガリバフ国会議長は22日、Xへの投稿で「この戦争の方程式は明確だ。『すべてかゼロか』」だとし、「我々が石油を売れない地域では、誰も石油を売ることができない」と記した。米国が軍を撤退させ、海上封鎖を解除して初めて、ホルムズ海峡の通航を許可するという意味だ。アラグチ外相も同日、Xへの投稿で「我々の防衛教義は明確だ。目には目を、歯には歯を」だと書き込んだ。
中東のもう一つの原油輸出の要衝である紅海では、イランの支援を受けるフーシ派が22日、民間タンカーを攻撃した。フーシ派はこの日、テレグラムに投稿した声明で、「封鎖に違反したサウジアラビアのタンカー2隻を標的とした軍事作戦を展開した」とし、「船名はエンセリアとライラ」だと主張した。英国海事貿易機関(UKMTO)も、サウジアラビアのシュケイクの南西70海里(130キロメートル)の海域で、「あるタンカーの船長が、正体不明の飛翔体に撃たれ船内で火災が発生したと報告した」と伝えた。フーシ派が20日、紅海の要衝であるバブ・エル・マンデブ海峡を封鎖すると宣言して以来、同地域で船舶が攻撃を受けたのは今回が初めて。