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【ニュース分析】より強硬になったイラン…中東の覇権争いはこれから

登録:2026-06-18 08:45 修正:2026-06-18 10:06
14日(現地時間)、イランの首都テヘランのエンゲラブ広場の大きなイラン・イスラム共和国の国旗の前を、イランの女性が通り過ぎている/AFP・聯合ニュース

 戦争を100日以上続けてきた米国・イスラエルとイランは、終戦の覚書(MOU)を交わした合意とともに外見上は平和を取り戻したが、中東内のパワーバランスをめぐる真の戦いはこれからだ。戦争の成果を足掛かりにより強硬化したイランは中東の盟主の座への復帰を狙っており、安全保障のぜい弱さを痛感した湾岸諸国はそれを警戒しつつ、イランや米国との関係の再設定を模索していくと思われる。終戦合意から疎外されたイスラエルが交渉を揺るがそうとしている中、中東の秩序は新たな局面に入りつつある。

 今回の戦争を通じてイランは、新たな指導部の登場、大規模な戦後復興支援、制裁解除という恩恵を得るとみられる。中東の専門家たちは、イランに登場した新指導部に注目している。米ジョンズ・ホプキンス大学中東学科のバリ・ナスル教授とナルゲス・バジョグリ准教授は今月3日、国際政治ジャーナル「フォーリン・アフェアーズ」で、「1979年のイスラム革命以降に成人した実用的で強硬な民族主義者である新世代の指導者たちが政権を掌握した」として、「戦争が生み出した新イランは、数年にわたり中東の地形を変え、地政学的な流れに影響を及ぼすだろう」との見通しを示した。開戦初日に空爆で死亡した最高指導者のアリ・ハメネイ師に代わる新たな最高指導者モジタバ・ハメネイ師は、強硬勢力を中心として戦争を主導した。

 米国との60日間の交渉の過程で、核プログラムの制限を受け入れる代価としてイランが引き出そうとしている戦後復興支援と制裁解除も、イランの将来と中東の勢力構図を変えうる重要事案だ。9000万の人口と広い国土、ペルシャの歴史と文化、膨大な石油とガスの埋蔵量、強い製造業を基盤として、一時は「中東のドイツ」と呼ばれたイランが、40年以上も拘束されていた制裁の足かせを解くことになれば、中東におけるイランの地位は変わりうる。

 ただし、対イラン制裁の解除と3000億ドル規模と言われる戦後復興支援が迅速に実現することはないとみられる。韓国外大中東研究所のペク・スンフン専任研究員は17日、ハンギョレに「まだイランの新指導層は内部を完全に掌握できていないため、自分たちが主導権を握り続けられる経済特区のように、方式や領域を限定してスピードを調整するだろう」と語った。イランが自国の経済発展に使うとしているホルムズ海峡のサービス費用の徴収についても、多くの専門家が実行は難しいだろうと語る。

12日(現地時間)、イランの首都テヘランの旧米国大使館の外壁に、どくろの模型が埋め込まれている。テヘラン駐在米国大使館は1979年の「米国大使館人質事件」で閉鎖された。現在は反米博物館として使用されている/AP通信・聯合ニュース

 サウジアラビアやアラブ首長国連邦(UAE)など、すでに確執のあった湾岸諸国の分裂は、さらに加速する見通しだ。脱石油時代を迎えて先端産業、観光、貿易の中心地として生まれ変わろうとしている湾岸諸国は、今回の戦争によって未来の青写真の前提条件である「情勢の安定」が揺らぐという現実に直面した。米国でも破れなかったイランの軍事力を弱体化させる手段を持たない湾岸諸国としては、イランとの安定を選択せざるを得ない。ムン・ビョンジュン元駐サウジ大使代理は「湾岸諸国のイランに対する恐怖は高まっているが、そうであればあるほどイランとの関係を平和的に管理しようとするだろう」として、「特にUAEは最も多くの攻撃を受けたが、イランとは地理的にも経済的にも非常に近いため、終戦後、両国関係の回復が急速に進展する可能性がある」との見通しを示した。実際にUAEは、攻撃停止を条件にイランに30億ドルを提供したとされる。

 一方、イスラエルとイランとの対立を収める要因は見出しがたい。イスラエルが強く要求してきたイランのミサイルの制限と域内の代理勢力への支援停止は、米国とイランの60日間の交渉の議題にもなっていない。トランプ大統領をそそのかして今回の戦争を引き起こしたイスラエルは、米国とイランとの交渉の進展を受け入れずに自力救済するか、交渉そのものを揺るがさざるを得ない状況にある。ムン元代理は「米国との60日間交渉およびその後の合意の履行過程で、イランが少しでも約束から逸脱する姿勢を見せれば、イスラエルは再び攻撃しようと言って米国を刺激する可能性がある」と述べた。

 米国は、湾岸諸国にとってなくてはならない同盟勢力としての地位は揺らがないだろうが、今回の戦争で湾岸諸国が確認したのは、米国の予測不可能さだ。トランプ大統領は湾岸諸国が止めるのも聞かずに戦争を起こし、戦争中は大量に降り注ぐイランの無人機やミサイルをまともに防げなかった。ニューヨーク・タイムズは15日、複数の湾岸諸国の関係者の話を引用し、湾岸諸国の政府によって米国への依存を弱める方策が議論されたと報じた。

 湾岸諸国が安全保障において米国依存を弱め、多角化を追求すれば、韓国にとってはチャンスとなる。ペク研究員は「韓国の湾岸諸国への武器輸出はイランを刺激する可能性があるため、防衛兵器にとどめるとともに、現地に軍需工場を建てて雇用を創出するかたちのパッケージ協力構想が必要だ」と述べた。

キム・ジフン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/arabafrica/1264078.html韓国語原文入力:2026-06-18 05:00
訳D.K

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