「日本経済の屋台骨」と呼ばれてきた世界1位の完成車企業「トヨタ自動車」が、日本の株式市場で半導体企業に押され、一時は3位に転落した。人工知能(AI)と半導体のブームが吹き荒れるなか、企業価値においても世代交代が進んでいるとの見方が出ている。
朝日新聞などの日本メディアは3日、東京株式市場で半導体メモリ大手「キオクシアホールディングス」の時価総額がこの日、一時45兆円を超え、トヨタ自動車を抜き2位になったと報じた。キオクシアはこの日午前9時5分ごろ、前日比で株価が7%ほど高い8万3140円を記録した。発行済株式が約5億4600万株である同社の時価総額も45兆4200億円まで上昇した。1986年に世界で初めてNANDフラッシュメモリを開発したキオクシア(当時「東芝メモリ」)は、2024年に総公募価格7843億円で上場後、わずか1年半で規模を60倍近くにまで拡大した。2日連続で過去最高額を記録し、高値を維持している。
一方、同時間帯に前日終値に近い2840円台だったトヨタ自動車は、時価総額が44兆8000億円台にとどまった。これにより、日本の時価総額の順位は、1位のソフトバンクグループに続き、2位と3位が入れ替わり、午前10時ごろにキオクシアの株価が7万円台後半に下落すると、ふたたび元の順位に戻った。日本経済新聞は「前日の米ハイテク株高を引き継ぎ人工知能(AI)・半導体関連銘柄が上昇」し、キオクシアが「2日の投資家向け説明会で、配当金を減らさずに維持するか増やす累進配当を導入する方針を明らかにした」ことに「市場は好感した」と解説した。
最近の日本の株式市場では、この20年ほどの間、トヨタ自動車が守ってきた絶対強者の地位に亀裂が生じている。韓国と同様に伝統的な製造業が守ってきた先頭グループを、AIと半導体関連企業が占めている状況にある。実際、この日の日本の株式市場の1位は、ChatGPTの運営会社に巨額投資をしたソフトバンクグループ(47兆5000億円)だった。ソフトバンクはほんの1カ月前まで、製造業のトヨタ自動車と金融会社の三菱UFJフィナンシャル・グループに押されて、3位にとどまっていた。
キオクシアは、今後の世界の半導体市場の成長にともない、トヨタ自動車の2位を再び奪還する余地は十分にあるとの見通しが出ている。2日、世界半導体市場統計(WSTS)の半導体関連見通しによると、今年の「獲得可能な最大市場規模(TAM)」は前年比で90%増の1兆5112億ドル(約242兆円)に達する見通しだ。業界では、このような市場見通しについて「株価の過熱を警戒していた投資家にとって、買っても安全だというシグナルとして受け止められた」という反応が出ている。
ただし、株式市場から伝統的な強豪の底力が消えたわけではない。トヨタ自動車の株価は、この日の午前を過ぎると1%台後半の上昇となり、時価総額2位を回復し、ホンダやマツダなども上昇基調を示している。時価総額上位10社に三菱UFJフィナンシャル・グループと三井住友フィナンシャルグループの大手2社が名を連ねた金融株も、上昇基調に乗り始めている。この日、日本銀行の植田和男総裁が利上げに関する発言をしたことで、銀行株の上昇に弾みがつく可能性があると期待されている。株式市場では、AI・半導体関連株への「一極集中相場」ではなく、さまざまな分野で循環物色がなされてこそ、「健全な株式市場」が維持されると分析されている。