米国とイスラエルは8日(現地時間)、イラン全土の石油貯蔵施設や戦闘機などを空爆した。米国のドナルド・トランプ大統領が7日にトゥルース・ソーシャルに「今日、イランは非常に強力な打撃を受けるだろう」と警告した直後のことだ。イランの大統領は周辺国への攻撃を謝罪したが、イラン革命防衛隊は初めて中東諸国の海水淡水化施設に対する報復攻撃を敢行し、「最低6カ月間、高強度戦争を続ける能力がある」と主張した。
ロイターやAFP通信などの報道によると、米国とイスラエルは7日夜から8日未明にかけて、イランのテヘランやアルボルズなどの4つの石油貯蔵施設を攻撃し、大規模な火災が発生、4人が死亡した。イランの民間の産業施設が攻撃されたのは初めて。イスラエルは7日、イランのイスファハン空港を攻撃し、F-14戦闘機を複数破壊するなど、イラン全域を空爆したと発表した。イスラエルは今月1日にレバノンの親イラン民兵組織ヒズボラへの攻撃の再開後、初めてレバノンの首都を攻撃し、ベイルート中心部のホテルが空爆の被害を受け、4人が死亡した。
イランのマスード・ペゼシュキアン大統領は7日、周辺の中東諸国への攻撃を謝罪しつつ、攻撃の中止を表明したが、イラン革命防衛隊は攻撃の手を緩めていない。謝罪の数時間後、革命防衛隊は、自国の無人機がアラブ首長国連邦(UAE)のアブダビにあるアル・ダフラ空軍基地の米軍空中戦闘センターを攻撃したと発表した。同日、UAEのドバイ国際空港で無人機が爆発し、同空港はしばらく閉鎖された。クウェートでは8日、国際空港内の燃料タンクが無人機の攻撃を受けたほか、2人の国境警備隊員が死亡。サウジアラビアは7日から8日にかけて、シャイバ油田の方向へ飛んでいた17機の無人機を撃墜した。
イランは海水淡水化施設に対する攻撃も初めて実施。バーレーンの海水淡水化施設が8日、イランの無人機の攻撃を受けた。バーレーンは水源の90%以上が海水の浄化によるもの。イランは、前日にバーレーンの米空軍基地から始まった攻撃がゲシュム島の淡水化施設に損害を与えたとして、その報復だと述べた。イラン革命防衛隊は8日、「最低6カ月間、高強度戦争を続ける能力がある」述べつつ、中東全域の米国とイスラエルにかかわる「200カ所以上の地点を標的にしており、これまで使用の少なかった進歩した長距離ミサイルを使用する」と警告した。
米メディア「アクシオス」は、米国とイスラエルがイランの450キロの60%濃縮ウランを確保するために特殊部隊のイラン投入を議論したと報じた。トランプ大統領は7日、専用機内で、地上部隊投入の可能性について「可能性はあるが、非常に正当な理由が必要だ」として、「もしそうなれば、イランはすでに甚大な被害を受けているため、地上戦を戦う能力すらないだろう」と主張した。