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合意文書を手にする米日首脳…韓国には「無言の圧力」

登録:2025-10-29 08:01 修正:2025-10-29 12:40
トランプ大統領・高市首相、初の首脳会談で 
「同盟の新たな黄金時代を作り上げる」と強調 
貿易合意の履行・レアアースの協力で合意
28日、東京で日本の高市早苗首相と米国のドナルド・トランプ大統領が貿易などに関する合意文書に署名した後、文書を手にして見せている/AP・聯合ニュース

 米国のドナルド・トランプ大統領と日本の高市早苗首相は28日、(高市首相就任後)初の首脳会談で、「両国をより強く豊かにするために、新たな黄金時代を作り上げていきたい」として、米国と日本の固い結束を再確認した。両首脳が対米関税の引き下げと引き換えに日本政府による大規模投資の履行を確認したことで、米国との貿易交渉を終えていない韓国にとっては圧力要因となる見通しだ。

 トランプ大統領と高市首相はこの日、東京都元赤坂の迎賓館で約40分間行われた米日首脳会談の後、両国による貿易合意履行の約束と、レアアースのサプライチェーン確保の協力文書の2つの文書に署名した。

 両首脳はこの日、「合意の実施~日米同盟の新たな黄金時代に向けて~」と題する合意文書に署名した。文書には、9月4日に米国と日本が署名した了解覚書について「両首脳はこの偉大なディールを実施することへの強固なコミットメントを確認した」と強調する内容が加えられた。日本政府は7月22日、トランプ政権が相互関税と自動車関税をそれぞれ「15%」に引き下げ、日本は米国の5500億ドル(約84兆円)規模の投資を実施することで合意した。その後、9月4日に合意内容を文書化した了解覚書を締結し、米国は大統領令を通じて関税を下げた。ただし、5500億ドルの投資に関する詳細な内容は決まっておらず、トランプ大統領が今回、対米投資を履行するよう強く求めたかたちだ。

 トランプ大統領はこの日の首脳会談の冒頭発言で「日本と米国は今後、前例ない規模の貿易を行う」としたうえで、「これはきわめて公正な合意」だと強調した。韓国は米国に3500億ドルを投資し、米国は関税を引き下げる内容で7月31日に合意したが、現時点では合意文書の作成には至っていない。

 両首脳はこの日、「採掘及び加工を通じた重要鉱物及びレアアースの供給確保のための日米枠組み」と題する文書にも署名した。重要鉱物とレアアースの安定的な供給を加速化するための協力を強化するなどの内容で、30日の米中首脳会談を前に、中国のレアアース輸出規制政策にけん制球を投げたかたちだ。

 強硬右派の高市首相はこの日の首脳会談で、日本の国益を守るため、力強い日本外交を取り戻すことを決意すると述べた。21日の首相就任後にまず防衛費増額関連の指示をした高市首相に対して、トランプ大統領は「日本から大規模な新たな軍事装備の注文を受けた。その注文に感謝する」と応じた。両首脳はこの日、神奈川県横須賀にある在日米軍海軍基地を訪問し、空母「ジョージ・ワシントン」に同乗し、米国と日本のグローバル軍事同盟も改めて内外に強調した。

東京、ワシントン/ホン・ソクジェ特派員、キム・ウォンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1225990.html韓国語原文入力:2025-10-28 22:17
訳M.S

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