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韓国野党大統領候補の外交参謀、米政府高官と面会…「韓米日協力強化の考えを伝達」

登録:2025-05-10 06:52 修正:2025-05-10 07:16
共に民主党のイ・ジェミョン大統領候補の外交・安保・通商分野の中心参謀であるキム・ヒョンジョン元国家安保室2次長が8日(現地時間)、米ワシントンDCでドナルド・トランプ政権の当局者らと面会した後、記者団に結果を説明している/聯合ニュース

 最大野党「共に民主党」のイ・ジェミョン大統領選候補の外交・安保・通商分野の主要参謀であるキム・ヒョンジョン元大統領府国家安保室第2次長が8日(現地時間)、「イ・ジェミョン候補の外交安保補佐官」としてホワイトハウスで米政府高官と面会した。キム元次長は「韓米同盟と韓米日安保協力を一層強化する必要があるというイ候補の立場を説明した」と述べた。大統領選挙をわずか20日後に控え、特定政党候補側の主要人物と米ホワイトハウス関係者が面会したことは異例と言える。

 キム元次長はホワイトハウス会合後、記者団に「韓米同盟は非常に重要であり、できるだけ強化およびアップグレードしなければならず、韓米日間の協力関係も強化する必要があるということがイ・ジェミョン候補の立場であることを強調した」と述べた。キム元次長は、米国家安全保障会議(NSC)アジア担当上級補佐官のアイバン・カナパシー氏に会ったという。

 キム元次長は「個人的見解」としたうえで、「現在の状況で韓日は日本の長州藩と薩摩藩が(江戸幕府打倒のために)協力したレベルで協力する必要があると考えている」と付け加えた。「長州藩と薩摩藩の協力」は対立していた両勢力が江戸幕府を倒すため、1866年に結んだいわゆる「薩長同盟」を意味する。イ候補が韓米日安保協力の強化に積極的であることを強調するための発言とみられる。現在、米国政府と民間の専門家の中には、イ候補が次期大統領になった場合、韓米日協力の基調が維持されるかに疑問を抱いている人が多い。

 北朝鮮がこの日、短距離弾道ミサイルを発射したことについても、キム元次長は「我々は米国と同様に(ミサイル発射を)糾弾する立場に立っており、(ミサイル発射は)国連決議違反なので、北朝鮮は発射を自制すべきという話をした」と述べた。さらに「個人的には、こうなると、我あれも非対称通常兵器をさらに強化し、対応できるよう措置を取る必要があると考える」と語った。

 共に民主党の通商安保タスクフォース(TF)団長であるキム元次長は「韓国が米国の同盟国であり自由貿易協定(FTA)締結国であるにもかかわらず、最も高い関税を賦課された。特に自動車部品の関税は我々が受け入れられる水準で解決すべきという点を言及した」と明らかにした。また「自由貿易協定を通じて米国の農産物は(韓国への輸出時)無関税だ。一方、韓国の自動車には25%の関税が課せられる。これは『ダブルペナルティ(二重処罰)』だ。交渉をうまく進めなくてはならない」と述べた。

 キム元次長は、米国が韓国など57の経済主体(56カ国+欧州連合)に対し、差を設けて策定した相互関税に対する90日間の猶予期間が7月8日に終了することについて、「(韓米間の交渉のために)時間がさらに必要だと言うと、(相手も)うなずいた」と伝えた。

 キム元次長は「共に民主党の外交安保政策を詳しく説明し、米国も韓国に期待することが何かを説明した。対話はうまくいったし、互いに十分理解し合う機会だった」と語った。

大統領選挙を約20日後に控えた時期に米政府高官との面会が異例だという評価については、「異例と言えるかもしれない」とし、「互いに早期に会ってイシューに対して類似した考えを持っていることを確認するのは重要な手続きだと思う」と述べた。

ワシントン/キム・ウォンチョル特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/america/1196517.html韓国語原文入力: 2025-05-09 07:23
訳H.J

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