ロシアに派兵された北朝鮮軍は最精鋭部隊ではなく、徴集されて間もない10~20代初めの「消耗可能な兵力」である可能性がある、と外国メディアが分析した。
米「ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)」は27日(現地時間)、「北朝鮮の兵士たちがロシアの前線に到着。彼らは戦う準備がどれほどできているのか」と題する記事で、「関連映像と情報当局の話を総合した結果、今回ロシア西部クルスク州に集結した兵士たちは10~20代初めで、徴集されて間もないものとみられる」とし、「概して背が低く痩せた体格をしている彼らは、北朝鮮にまん延する栄養失調の実態を反映している」と報道した。
国情院は今月18日、「北朝鮮が最精鋭の特殊作戦部隊である第11軍団、いわゆる暴風軍団に所属する4旅団、計1万2千人あまりの兵力をウクライナ戦争に派遣すると予想される」と明らかにしている。
WSJは、北朝鮮軍がウクライナの戦場で直面するであろう困難を列挙している。「北朝鮮の特殊部隊の訓練は主に山岳地形である韓国に浸透しての暗殺とインフラ破壊に焦点を当てている一方、ウクライナの戦場は平原における塹壕戦の様相を呈している」とし、「北朝鮮軍は老朽化した通常兵器を使っており、派兵された兵士たちは(これまで)国外に出たことはないだろう」
そして「(北朝鮮軍は)弾よけの傭兵に過ぎないと評価している」というキム・ヨンヒョン国防部長官の発言を伝えている。キム長官は今月24日、国会国防委員会による国政監査に出席し、「通常、派兵されれば、その国の軍の指揮体系を維持し、軍服、標識、国旗をつけて誇りを持って活動する。(しかし)北朝鮮はロシアの軍服で偽装し、ロシア軍の統制下で何の作戦権限もなしに言われた通りに動いている」として、上のように発言している。
WSJは、北朝鮮が相対的に弱い戦力をロシアに派遣した理由も分析している。WSJは、米国のシンクタンク「パシフィック・フォーラム」のジェームズJ.B.パク研究員の話を引用して、「北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長は、相対的に消耗可能な兵力を送って国内外の反応を見ることを望んだ可能性がある」とし、「彼らはより熟練した兵士のための道を開くだろう」と伝えた。ロシアのプーチン大統領がさらに兵力を要請するか、金正恩委員長が両国の強い同盟が必要だと判断すれば、より強い戦力の追加派兵が行われうるということだ。