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ソン・フンミンに向けた人種差別のジェスチャーの代償は「3年間サッカー場観戦禁止」

登録:2023-11-09 06:47 修正:2023-11-09 07:33
国際試合期間中はパスポートも返却 
5月6日、英国ロンドンで開かれたトッテナムとクリスタル・パレスの試合中にソン・フンミンが交替でグラウンドに出でると観覧席でつり目のジェスチャーをし、人種差別行為をしたロバート・ガーランド氏(44)=オンライン・コミュニティよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ソン・フンミン(31・トッテナム・ホットスパー)に対して試合中に人種差別行為をした英国男性が、現地の司法当局によって3年間のサッカー場への立入禁止処分を受けた。この男性は、欧州サッカー選手権大会(ユーロ2024)のような国際試合が行われる期間にはパスポートも返却しなければならない立場になった。

 イングランド・プレミアリーグ(EPL)は7日(現地時間)、公式ウェブサイトを通じて、「ソン・フンミンを人種的に虐待した男性に下された『3年間のサッカー場立入禁止処分』を歓迎する」と明らかにした。プレミアリーグは「人種差別は、サッカー場はもちろん社会のどこでも容認されない」とし、「人種差別者には必ず責任を問わなければならない。このような処罰は、人種差別行為をすれば措置が取られ、結果がともなうという明らかなメッセージを伝える」と表明した。

キャプテンの腕章をつけたソン・フンミン=トッテナムFCのウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 この男性は44才のロバート・ガーランド氏で、5月6日、英国ロンドンのトッテナム・ホットスパー・スタジアムで開かれたトッテナムとクリスタル・パレスとの試合中、ソン・フンミンが交替のためにグラウンドに出たところ、観覧席で指でつり目をつくるジェスチャーをした。東洋人を卑下する人種差別な意味が込められた行動で、その場面はオンライン上ですぐに共有され、人種差別だという論議がおきた。

 当時トッテナムは公式声明を出し、「すべての種類の差別は嫌悪すべきものであり、(差別は)私たちの社会や試合、クラブにおいて許されない」とし、強硬な対応をとる立場を明らかにしている。相手チームであるクリスタル・パレスも同様に、「(人種差別疑惑に関する)証拠を警察に共有し、身元が明らかになれば、クラブレベルでの制裁を受けることになるだろう。私たちはこのような行動を容認しない」とした。

 最終的に8月に裁判所は、ガーランド氏に罰金1384ポンド(約26万円)を宣告し、60時間の社会奉仕命令を下した。しかし、この処罰は弱いと判断した英国検察は、裁判所に競技場への立入禁止命令を下すよう要請し、6日に裁判所はこれを受け入れた。立入禁止処分は英国にだけ限定されるのではない。ガーランド氏は3年間、英国代表チームが参加する国際試合が行われる期間中はパスポートを返却しなければならない。

2022年8月15日、ロンドンでの試合中、ソン・フンミンが観覧席側に近づくとつり目のジェスチャーをした30歳男性。この男性は3月に裁判所で罰金726ポンド(約13万円)と3年間のサッカー場接近禁止命令を受けた=ツイッターよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 ソン・フンミンに向けられた人種差別攻撃は、今回が初めてではない。2022年8月15日には、ロンドンのスタンフォード・ブリッジで行われたチェルシーとトッテナムの試合でも、30歳男性がソン・フンミンに対してつり目のジェスチャーをして、3月に裁判所で罰金726ポンド(約13万円)と3年間サッカー場への接近禁止命令を受けた。これに先立ち、2019年にもロンドン警察がソン・フンミンに人種差別的な行動をした疑いでサッカーファン1人を逮捕し、2021年4月にトッテナムとマンチェスター・ユナイテッドのリーグ試合が終わった後には、ソン・フンミン個人のインスタグラムに人種差別のコメントが投稿され、警察がサッカーファン12人の身元を特定して一部を逮捕した。

イ・ユジン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/europe/1115467.html韓国語原文入力:2023-11-08 18:07
訳M.S

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