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韓国より日本で人気の高い尹政権…「韓国政府の対日政策」に高い評価

登録:2023-10-13 06:24 修正:2023-10-13 08:34
尹錫悦大統領と日本の岸田文雄首相が今年3月、東京・銀座の老舗洋食店で親交を深める時間を共にし、生ビールで乾杯している/聯合ニュース

 尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権が韓日関係改善に積極的に取り組んでいることについて、韓国人は否定的に捉えている一方、日本側は歓迎する人が多いことが分かった。

 韓国の「東アジア研究院」(EAI)と日本のシンクタンク「言論NPO」は12日、8~9月に韓日国民を対象に実施した共同世論調査の結果を東京で発表した。韓国では1008人、日本では1000人が回答した。同調査は2013年から行われてきた。

 尹政権の韓日関係改善に向けた取り組みについては、両国国民の間で温度差があった。韓日関係改善に向けた韓国政府の対日政策に関する質問に対し、韓国国民の場合、32.3%が「評価しない」と答え、「評価する」(21.7%)という回答より10.6ポイントも高かった。「評価しない」は1年前(27.5%)より4.8ポイント増加した。「どちらともいえない」は40.7%で最も多かった。

 一方、日本国民の場合、34.8%が尹政権の取り組みを「評価する」と答えた。1年前(12.2%)より22.6ポイントも急増した数値だ。「評価しない」は19.3%にとどまった。「どちらともいえない」は19.5%だった。

 尹大統領が今年3月、韓日関係の最大の争点である強制動員被害者の賠償金を、日本の被告企業ではなく、韓国の日帝強制動員被害者支援財団が肩代わりする一方的な譲歩案を進めたうえ、福島第一原発の汚染水の海洋放出にも消極的に対応したことが、韓国人の不信感を募らせたものとみられる。一方、日本国民にはこのような措置が好意的に映ったわけだ。

 今年8月に放出が始まった福島原発汚染水問題においては、韓日国民の認識の差が非常に大きいことが調査で分かった。韓国人は福島原発染水に対して68.7%が「汚染水(処理水)は放出してはならない」と答えたが、日本人のうち反対意見は7%にとどまった。日本人の中で最も多い答えは「国際原子力機関(IAEA)の科学的検証は信頼できるが、日本政府は国際社会の不信感を解消するためにさらなる努力をすべき」(47.2%)だった。

 歴史問題や汚染水など主な懸案に対して韓国が一方的に譲歩する中で行われる安全保障中心の協力強化が、韓日関係の実質的な改善につながるかは未知数だ。これを裏付けるかのように、韓国人の42%は現在韓日関係が「悪い」と答えた。1年前(64.6%)より大幅に減ったものの、「関係が良い」(12.7%)より依然として3倍以上多い。

 韓日関係の見通しについても、韓国側では否定的世論が高まっていることが調査で確認された。韓国国民の28.8%が今後の韓日関係について、「良くなっていく」と答えたが、これは1年前(30%)より減少した数値だ。「悪くなっていく」という回答は18.2%で、昨年(14.3%)よりむしろ増えた。日本政府が強制動員被害者問題と関連して「誠意ある呼応措置」を取っていないことが原因とみられる。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1111836.html韓国語原文入力:2023-10-13 02:31
訳H.J

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