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プーチン大統領、中国訪れるか…「戦争犯罪」逮捕状発行後初の外国訪問

登録:2023-08-31 06:01 修正:2023-08-31 07:13
習近平国家主席、10月の「一帯一路フォーラム」にプーチン大統領を招待
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が29日、モスクワのクレムリンで参謀たちと会議をしている/AP・聯合ニュース

 ロシアのウラジーミル・プーチン大統領が秋に中国を訪問する見通しだと、ブルームバーグ通信などが29日付で報じた。実現すれば、今年3月に国際刑事裁判所(ICC)が戦争犯罪容疑で逮捕状を出して以来、実質的な初の外国訪問となる。

 ブルームバーグが匿名の消息筋3人の話として報じたところによると、プーチン大統領は中国の習近平主席から10月の「一帯一路フォーラム」への招待状をもらっており、それに応じる計画だという。習主席は今年3月、全国人民代表大会で3期目が確定した後、初めての外国訪問地としてロシアを選んでおり、プーチン大統領が答礼訪問の形で中国を訪れる可能性が高い。

 プーチン大統領は昨年2月、ロシアのウクライナ侵攻を3週間後に控え、北京冬季五輪に出席するため中国を訪問した。消息筋は、プーチン大統領が身の安全が保障される国への訪問を望んでおり、中国はそのような場所の一つだと伝えた。ロシア大統領府は同日、ブルームバーグの報道について、「ロシアと中国間で二国間接触日程が調整されており、より具体的な日程と詳しい内容はしかる時期に発表する」と述べた。

 これに先立ち、ICCは3月、プーチン大統領がロシア占領下にあるウクライナ地域でウクライナ児童をロシアに拉致したことに責任があるとして、戦争犯罪疑惑で逮捕状を発行した。「国際刑事裁判所に関するローマ規定」に署名した130カ国はプーチン大統領に対する逮捕状の執行に協力する義務がある。しかし、中国はICCの加盟国ではない。

 プーチン大統領はウクライナ侵攻後、旧ソ連に属した近隣国とイランのみを訪問した。ICCが逮捕状を出してからは、ロシアが占領したウクライナ激戦地を訪問したのが唯一の長距離移動。プーチン大統領はICC加盟国の南アフリカ共和国で22~24日に開かれたBRICS首脳会議にも出席しておらず、来月インドで開催される主要20カ国・地域首脳会議(G20サミット)への出席も見送る予定だ。

 プーチン大統領は28日、インドのナレンドラ・モディ首相との電話会談で「G20サミットには出席できない。セルゲイ・ラブロフ外相が代わりに出席する」と述べたと、インド首相室が明らかにした。インドはICCの加盟国ではないが、プーチン大統領は欠席を選んだ。

 ロシアのウクライナ侵攻後、中国は西側の経済制裁に参加せず、プーチン大統領を外交的に支援してきた。しかし、2月24日にウクライナ戦争勃発1年を迎え、中国はウクライナの主権を尊重し、ロシアに敵対行為の中止を求める内容の「ウクライナ危機の政治的解決に関する中国の立場」を発表した。中国の仲裁案は米国と米国の同盟国から大きな反響は得られなかったが、中国は今月初めにサウジアラビアが主催したウクライナ平和会談にウクライナとともに参加した。

 一方、プーチン大統領と格別な親交を誇ってきたトルコのレジェップ・タイップ・エルドアン大統領が来月、ロシア南部の都市ソチを訪問し、プーチン大統領と会談する予定だ。正確な日程は発表されていないが、外国メディアは4日か8日になると予想している。エルドアン大統領は来月19日、米ニューヨークで開かれる第78回国連総会に出席する前にプーチン大統領と会談し、黒海穀物協定への復帰やシリア問題に対する外交的解決策を模索するものとみられる。

キム・ミヒャン記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/1106352.html韓国語原文入力:2023-08-30 19:48
訳H.J

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