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カナダ「韓米日に『新クアッド構想』を提案」

登録:2023-03-21 06:19 修正:2023-03-21 07:59
共同通信が報道 
朝中ロに対抗する民主主義国家の連携呼びかける
日本の岸田文雄首相とカナダのジャスティン・トルドー首相が1月、カナダのオタワで首脳会談を始める前に握手を交わしている=首相官邸ウェブサイトよりキャプチャー//ハンギョレ新聞社

 カナダが韓米日3カ国に対し、同地域の権威主義国家である朝中ロに対抗するための新たな協力の枠組みの創設を提案したと、日本メディアが報じた。同提案が中国けん制のための米日豪印4カ国の協力体である「クアッド(Quad)」に続く「新クアッド構想」に具体化するかに注目が集まっている。

 共同通信は20日付で、複数の外交筋の話として、1月にカナダを訪問した岸田文雄首相に対し、カナダ側が環太平洋地域の民主主義陣営の連携を深め、権威主義的な中国、ロシア、北朝鮮に対抗するため韓米日加が協力する枠組みを作ることを提案したと報じた。同通信は、日本政府はこの提案を受け入れるかどうかを検討していると付け加えた。

 報道によると、岸田首相は1月12日にカナダを訪問し、ジャスティン・トルドー首相と75分にわたる会談を行った。会談で両国はロシアのウクライナ侵略に対する主要7カ国(G7)の結束維持▽前例がないほど繰り返される北朝鮮のミサイル発射に対する協力の維持▽東シナ海・南シナ海における中国の一方的な現状変更の試みに対する反対などで意見が一致した。

 カナダは昨年11月27日、中国を「秩序破壊的なグローバルパワー」と批判する「インド太平洋戦略」を発表した。カナダは同文書で「我々と深刻に意見が異なる部分において強圧的な行動を取り、人権を無視して我々と我々のパートナー国家の安全保障を侵害した場合、中国に挑戦する」方針を明らかにした。比較的円満だった中国とカナダの関係は、2018年12月、カナダ警察が米国の要請でイランと不法取引した疑惑が持たれている華為技術(ファーウェイ)の創業者の長女、孟晩舟副会長を抑留してから急速に悪化した。

 同通信はこの提案に対する各国の立場について、米国は「同盟国である日韓やカナダとの協力深化を歓迎する立場」であり、韓日も「尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領の訪日を経て関係改善の機運が高まっている」と指摘した。尹錫悦(ユン・ソクヨル)政権は就任前から米日豪印の4カ国の協力体であるクアッドに参加したい意向を表明してきたが、昨年12月に発表した「自由・平和・繁栄のインド太平洋戦略」では、中国を同地域の「平和と繁栄を達成する上で主要な協力国家」に位置づけた。中国を「挑戦」と把握する他の国家とは全く異なる認識を示したわけだ。

 この構想が進展すれば、5月に広島で開かれる主要7カ国首脳会議(G7サミット)で具体的な結果が出るものとみられる。同通信はカナダが提案したこの協力枠組みについて「日米韓加の『新クアッド構想』が発展するか注目される」と報じた。

キル・ユンヒョン記者(お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/asiapacific/1084308.html韓国語原文入力:2023-03-211 02:46
訳H.J

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