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ユン・ドンミン駐日大使、強制動員の解決策「慰安婦合意を教訓に」

登録:2022-07-18 03:37 修正:2022-07-19 07:39
「47人のうち11人が受け入れず、2015年合意はかなり厳しくなった」 
尹錫悦大統領「韓日関係を最も良かった時代のものに改善」
16日に赴任したユン・ドンミン駐日韓国大使=東京/キム・ソヨン特派員//ハンギョレ新聞社

 新任のユン・ドンミン駐日韓国大使は、強制動員被害者問題の解決について「2015年の慰安婦合意を教訓にする」と語った。2015年の韓日両政府による合意は日本軍「慰安婦」被害者の強い反発を招き、まだ解決できていないだけに、強制動員問題の解決策を立案する過程で被害者の立場を十分に調整するという意味だと解釈される。

 16日に赴任したユン大使は、東京の羽田空港で記者団に対し、韓国政府が解決策を講じるために立ち上げた「官民協議会」への不参加を一部の強制動員被害者が宣言したことについて、「我々(韓国政府)は2015年の慰安婦合意の時もそうだった。47人のうち36人が受け入れたものの、11人は受け入れず、慰安婦合意は非常に残念ながら厳しくなったという経験がある」とし、「このような教訓を生かしていく」と述べた。2015年12月28日の慰安婦合意後、日本政府の出資金で「和解・癒やし財団」が設立され、当時生存していた慰安婦被害者47人中36人に1人当たり1億ウォンが支給されている。残りの11人は受け取っていない。

 ユン大使は「協議会が作られたのも、被害者とコミュニケーションをとりつつ意見を求め、専門家グループなどを交えて超党派的に解決策を探るため」だと語った。また「様々な考えを持った方々がいるため、意見を一つにまとめる過程は容易ではない。(様々な意見を調整するために)協議体が作られたわけで、結果をもう少し見守らなければならない」と付け加えた。ユン大使は「差し押さえられた日本企業の資産の現金化が差し迫っている。被害者の高齢化の問題もあるため、早く解決しなければならない」と強調した。

 ユン大使は尹錫悦(ユン・ソクヨル)大統領のメッセージも伝えた。ユン大使は「尹大統領に昨日、頼まれたことがある。一日も早く韓日関係を最も良かった時代のものに改善したいという強いメッセージだった」と語った。そして「パク・チン外交部長官が18日に日本を訪問し、林芳正外相との会談を控えている。韓日関係などの懸案をめぐり信頼を回復できるよう、踏み込んだ話をするものと期待している」と述べた。

 ユン大使は韓日関係の重要性も改めて強調した。同氏は「韓国と日本は戦略的利益を共有する最も重要なパートナーだと考える」と語った。そして「歴史など難しい問題を解決するのは、一方の力だけでは難しい。拍手をする時ももう一方の手と合わさってこそ音が出るように、互いに協力しながら問題を解決していかなければならない」と主張した。

 ユン大使は、安倍元首相が銃撃され死亡したことについても、「故人の冥福を祈る。遺族と日本国民の悲しみに対して哀悼の意を表する」と述べた。また「日本で(安倍元首相の)国葬を行うことになれば、その機会に韓国からも首相をはじめ政府関係者が弔問使節団として日本を訪問するのではないかと思う」と付け加えた。

東京/キム・ソヨン特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/japan/1051175.html韓国語原文入力:2022-07-16 13:56
訳D.K

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