日本での新型コロナウイルス拡散傾向がなかなか収まらない中、特に20歳未満の子どもや青少年の感染者が急増している。
厚生労働省の資料によると、7月21~27日は5535人だった20歳未満の感染者が、先月18~24日には3万427人と1カ月で5倍以上増加した。10代未満や10~20代の増加率が著しく、ワクチン接種がかなり進んだ60~70代は感染者が小幅の増加にとどまった。
朝日新聞は「子どもはコロナに感染しにくいとされてきたが、感染力の強い変異株『デルタ株』に置き換わったことが影響しているとみられる」とし、「学校や家庭内、保育所などでのクラスター(感染者集団)の報告も増えている」と分析した。デルタ株だけでなく、ワクチン接種率が低いことも原因として挙げられる。日本ではワクチン接種対象が12歳以上なので、20歳未満はワクチン接種率が低くなる。
国立感染症研究所の脇田隆字所長は「親やきょうだいからの家庭内感染が多く、また教職員から子どもへの感染も多いので教職員の感染予防への理解が重要になる」とし、「ワクチン接種は教職員だけでなく、打てる世代の子どもはしっかり進めて欲しい」と指摘した。