東京五輪出場者の中で、初めて棄権する選手が出た。新型コロナウイルス感染が原因だ。
世界テコンドー連盟(WT)は21日、「新型コロナへの感染が確認されたチリ代表のテコンドー選手が東京五輪を棄権することにした」と発表した。今回の五輪で日本に入国した後、出場を諦めた選手は初めて。
毎日新聞は、同選手が検査で陽性が確定して10日間の隔離期間に入っており、出場予定だった25日のテコンドー女子57キロ級の試合には出場できないため、棄権したと説明した。
大会を棄権したのは今大会に出場したチリ唯一のテコンドー選手であるフェルナンダ・アギレ氏(24)とみられる。アギレ選手は、東京オリンピック・パラリンピック大会組織委員会が21日午前に発表した前日の集計基準の新型コロナ感染者8人のうち1人だ。
国際オリンピック委員会は今回の五輪で種目別特別規定を設けており、テコンドーなどほとんどの種目は選手が感染で出場できない場合、失格ではなく棄権として処理される。同選手と対戦する予定だった選手は不戦勝で2回戦に進む。
だが、まだ対戦が確定していないため、世界連盟は次のランキング選手に出場権を与えることにし、コスタリカのネシ・リー・リンド・アルバレス選手に出場の可否を打診することにした。世界連盟は「アルバレス選手が23日までに日本に到着すれば、大会に出場できる。21日夜12時までに出場するかどうかを知らせてほしいとコスタリカ側に伝えた」と明らかにした。