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アトランタの韓国系市民「こんな無差別銃撃は初めて…衝撃」

登録:2021-03-19 03:22 修正:2021-03-19 09:05
「セックス中毒」に重きを置く警察の発表に困惑 
「1世よりも2世の方が『憎悪犯罪』に激昂」
米ジョージア州アトランタ一帯の3つのマッサージ店で16日(現地時間)、白人男性ロバート・アーロン・ロング容疑者(21)の銃撃によって韓人女性4人を含む8人が死亡した。翌日の17日、市民が事件現場の一つ「ゴールドスパ」の前に設けられた追悼場所に花を供えようとしている=アトランタ/AP・聯合ニュース

 「20年以上アトランタに住んでいるけど、こんなことはありませんでした。個人的恨みによる銃器事件はあっても、こんなに無差別に撃つケースは…」

 米国ジョージア州アトランタ一帯の3つのマッサージ店で、4人の韓国系女性を含む8人が銃撃により死亡する事件のあった翌日の17日(現地時間)、アトランタ韓人会のある関係者はこのように話した。現地在住の韓国系市民たちは本紙の電話取材に対し、今回の惨劇には大きなショックを受けたとし、正確な犯行の動機などについて当局の調査を注視していると述べた。アトランタ一帯には約12万人の韓国系市民が住んでいる。

 米東南部韓人外食業協会のキム・ジョンフン会長(63)は「19年間アトランタで暮らしていて、こんなに人種嫌悪が露骨で大きく表面化した事件は今回が初めて」とし「衝撃的」と述べた。

 韓国系市民たちは、前日にはアジア系米国人を対象とした憎悪犯罪(ヘイトクライム)と認識されたこの事件について、今日になって警察が性衝動との関連性に重きを置くような発表を行ったことで、混乱した様子だった。アトランタ韓人会の関係者は「今朝も、驚きすぎて買い物にも行くのをやめようと思っていたのだが、警察の発表はそれ(憎悪犯罪)ではないというのだから困惑する」と述べた。韓人会の事務所にはこの日の朝から「店を営業してもいいのか」などの韓国系市民たちの問い合わせの電話が殺到したが、正確な事態の把握ができないため、はっきりとした案内は困難だったという。

 一部の韓国系市民は、今回のことで韓国系マッサージ店が不適切な営業をしてきたのではないかとの視線が注がれていることを心配してもいる。「アトランタ・ラジオコリア」のユジン・リー報道本部長は「移民1世たちは相対的に事件の推移を見守る雰囲気であるのに対し、2世たちは激昂している」と述べた。2世たちは「(セックス中毒という話は)容疑者の供述にすぎない。今回の事件はアジア女性に対する憎悪と見下しが下敷きとなった明白な憎悪犯罪」と述べている、とリー本部長は伝えた。リー本部長は「連邦捜査局(FBI)も介入してさらなる捜査を行えば、正確な結果が出るだろう」と述べた。

 アトランタの韓国総領事館はこの日、ウェブサイトに案内を掲載し、その中で「まだ犯行動機について予断するのは難しい状況だが、同胞の皆様には類似の犯罪被害が発生しないよう、身辺の安全に格別に留意するようお願いする」と述べた。サンフランシスコ、ワシントン、ニューヨークなどの公館も、ウェブサイトに同様の内容を掲載している。

ワシントン/ファン・ジュンボム特派員 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/international/international_general/987318.html韓国語原文入力:2021-03-18 16:00
訳D.K

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