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ムン・ジョンイン「ボルトン解任は朝米交渉に対するトランプの意志」

登録:2019-09-21 02:14 修正:2019-09-22 01:34
ボルトンのような妨害者が去った局面 
朝米実務者接触2~3週間以内に実現見込み 
見返り措置に制裁解除や緩和は容易でない 
昨年のように文在寅大統領の役割重要
19日午前、ソウルのザ・プラザホテルで開かれた米国の核専門家ジークフリード・ヘッカー博士を招いたセミナーで、ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官がヘッカー博士を紹介している/聯合ニュース

 ムン・ジョンイン大統領統一外交安保特別補佐官は20日、ドナルド・トランプ米大統領が、先に北朝鮮の核放棄を要求するいわゆる「リビア方式」を主張してきたジョン・ボルトン国家安保担当大統領補佐官を解任したのは、朝米非核化交渉に対する「政治的意志」を示したものとして評価した。

 またムン補佐官は同日午後、ソウルのロッテホテルにおいて国防大学国家安全保障問題研究所の主催で開かれた「第30回国内安保学術会議」の基調演説で「朝米間の実務者接触が2~3週間以内に実現すると思う」と語った。ムン補佐官は続いて、トランプ大統領がボルトン補佐官を更迭した翌日、リビア方式への言及を「大きな過ち」と批判した点を挙げ、朝米実務協議に楽観的な展望を示した。「今やボルトンのような妨害者が去った局面」ということだ。ムン補佐官は「マイケル・ポンペオ国務長官は少し保守的な面はあるものの、陸軍士官学校出身なので命令体系には相当慣れているが、ボルトン前補佐官は上意下達という指揮体系には慣れていなかった」と指摘した。

 ムン特別補佐官は、朝米が再びテーブルに対座することになれば2月のハノイ首脳会談の時と同様、非核化範囲と相応の措置をめぐって再び大きな立場の違いが露わになり、し烈な駆け引きが繰り広げられる可能性が大きいと分析した。またムン補佐官は「米国は、カンソンなど少なくとも3カ所が存在するものと推定される秘密核施設についての申告と廃棄を要請する可能性が高いが、これに対する相応の措置は北朝鮮を満足させることができないと思う」と述べた。米国の相応の措置には人道的支援や南北経済協力への支援などが含まれるかもしれないが、北朝鮮制裁の解除や緩和のような北朝鮮が本当に望む内容が含まれることは容易ではないだろうとの見通しを示した。連絡事務所の開設や国交正常化交渉のような政治的安全保障、戦略資産展開を含む韓米軍事演習の中止、不可侵協定の締結などについても、「米国の準備がどれほどできているのか確信できない」と述べた。

 ムン特別補佐官は、朝米交渉では結局、指導者の政治的意志が重要だと強調した。そして、外交・安保分野でこれといった成果を収めることができていないトランプ大統領が、来年の大統領選挙までには朝米関係を解決しようとするだろうと確信すると述べた。ムン補佐官は「今後の実務交渉は単なる実務交渉ではなく、トランプ大統領が平壌(ピョンヤン)訪問まで考えてアプローチする可能性が高いと思う」とし、「今年下半期にはかなり前向きな発展があるのではないかと思う」と語った。また「ここで一番大事なのは、昨年のような文在寅(ムン・ジェイン)大統領の重要性」とし、「(文大統領は)来たる24日に米国でトランプ大統領と会う。韓米同盟の懸案もあるだろうが、おそらく北朝鮮の核問題に関して多くの話をするものと思う」との見通しを述べた。

ユ・ガンムン先任記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/politics/defense/910348.html韓国語原文入力: 2019-09-20 19:12
訳D.K

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