夫とともに事業を営むアン・ジョンオクさん(61)は最近、人工知能(AI)にすっかり夢中になっている。旅行先の天気やおいしい飲食店などの情報を探すのが楽しい。さらに体系的に学べば、弁護士の助けを借りずに、詐欺被害の陳述書のような堅苦しい書類も作成できるという自信もついた。
韓国のシニア(60~74歳)はアンさんのように、AI技術への受容性が高く、学習意欲も強い「AIアクティブ」が多数を占めることが分かった。ハンギョレは8月21~25日、世論調査機関オピニオンズに依頼し、全国の60~74歳の男女532人を対象に、AI技術の普及などについての認識を尋ねる携帯電話によるウェブ調査を実施した。日常生活でAIの利用が増えることについて、「期待のほうが大きい」と答えた人は40.5%で、「心配のほうが大きい」(10.8%)の約4倍に達した。「期待と心配が同程度」は48.7%だった。また、「AIの使い方を学びたい」という意向については、「ぜひ学びたい」が34.4%、「機会があれば学ぶつもり」が60.3%で、学習意向を示した回答者は実に94.7%に達した。
AI技術への期待が大きい理由としては、「生活が便利になると思う」という回答(55.2%)が圧倒的に多く、次いで「健康と安全に役立つと思う」(25.5%)、「孤独を和らげるのに役立つと思う」(9.4%)の順だった。一方、心配のほうが大きいと答えた人は、「使い方を学ぶのが難しく、負担に感じる」(30.1%)、「人間がしていた仕事や、人と人との情が減りそうだ」(26.6%)、「機械が誤作動するのではないか」(15.1%)などを理由に挙げた。
AIはまた、すでにシニアの生活に深く入り込んでいることも分かった。「ChatGPTなどの対話型AIをよく利用する」は28.9%、「利用したことがある」は39.8%だった。「聞いたことはあるが、利用したことはない」は29.4%で、「初めて聞いた」はわずか1.9%だった。
国家人工知能戦略委員会のユ・ジェヨン社会分科長は「AIは、見慣れない機器を操作するのとは違い、自然に日常生活に入り込むことができる技術だ」とし、「高齢層が公共サービスの利用や健康管理などにうまく活用すれば、その効用は高いだろう」と述べた。
イ・ジュヒョン|ハンギョレ人とデジタル研究所記者