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敵の探知から反撃までAIが主導するNLL交戦…「人間による統制」の空白は=韓国

登録:2026-06-11 09:50 修正:2026-06-13 07:20
5月27日、釜山の韓国海洋大学沖で開かれた「AI基盤の無人水上艇を用いた知能型指揮統制」実証デモに使用された「海剣3」の資料写真=LIG D&A提供//ハンギョレ新聞社

 韓国西海(ソヘ、黄海)の北方限界線(NLL)を越えて敵の艦艇が侵入した。人工知能(AI)による自動航行を基盤とする無人水上艇「海剣(ヘゴム)」が対応に乗り出した。海上・航空・衛星など複数領域から収集したデータを知能型指揮統制システムがリアルタイムで統合し、高精度の作戦地図を生成すると、「AI戦術参謀」が直ちに偵察や戦闘などの選択肢を盛り込んだ複数の戦術計画を作成し、人間の指揮官に提示した。指揮官はそのうち一つを選択して実行に移した。敵の探知→作戦計画の策定→警告射撃→撃破射撃→体当たり攻撃までに要した時間は、従来、軍人が直接意思決定を行う場合に比べて90%以上短縮された。

 防衛産業企業のLIGディフェンス・アンド・エアロスペース(LIG D&A、旧LIGネクスワン)が先月27日、釜山市影島区(ヨンドグ)の韓国海洋大学沖で実施した「AI基盤の無人水上艇を用いた知能型指揮統制」の実証デモの一場面だ。軍関係者らが参加したデモでは、同社が開発した「海剣」4隻を実際に海へ投入し、駆逐艦・魚雷・自爆ドローン・ソノブイ(音響探知ブイ)など、実際の戦場に近い状況をシミュレーターで再現したうえで、衛星通信を通じて海剣と連動させて実施された。

 LIG D&Aは1日、「国内で初めて、未来の戦場における重要な競争力である『速度』と『統合』を実現するAI基盤の多目的無人システム技術の検証に成功した」と発表した。さらに、「このシステムを導入すれば、敵の探知から指揮官の決心、交戦に至るまでの所要時間を従来の10分の1水準に大幅に短縮でき、現代戦で圧倒的優位を確保できる。また、人員交代なしで24時間途切れず無人作戦が可能になる」と説明した。

 今回のデモで、人間の指揮官による意思決定を支援するAIソリューションは、米国の戦争省(国防総省)などを主要顧客とするAI企業パランティアとの協業によって実現された。敵の艦艇との模擬交戦では5段階、敵の潜水艦の模擬撃沈では7段階にわたり、「AI基盤指揮統制」が行われたとLIG D&Aは明らかにした。パランティアの「メイブン・スマート・システム」は、米国が始めた対イラン戦争において中核的な役割を果たした。膨大な戦場データを分析して標的候補と座標を識別し、攻撃の優先順位を決定し、作戦結果を評価する。従来は数カ月から数週間を要した作業を「リアルタイム」へと変えた。

5月27日、釜山の韓国海洋大学沖で開かれた行事で、LIG D&Aのイ・スンヨン技術革新本部長(CTO)が「AI基盤の無人水上艇を用いた知能型指揮統制」実証デモを紹介している=LIG D&A提供//ハンギョレ新聞社

 ただし、戦争における意思決定時間の急激な短縮は、誤爆などの誤りを検証する人間の統制の縮小につながる。軍人の目で映像を確認していれば防げたはずのイランの小学校爆撃が、その典型例だ。今回の実証で作戦空間として想定されたNLLは、南北間の偶発的な交戦が局地戦、あるいは全面戦争へと拡大する危険性の高い場所だ。延坪(ヨンピョン)海戦などを経て交戦規則は簡素化されたものの、依然として「武力行使は最終手段であり、最小限に限定する」という原則が堅持されているのもそのためだ。

 国連人権理事会諮問委員会は昨年の報告書で、「自律型兵器システムは人間による監督や責任などの統制を弱め、AIに基づく意思決定は透明性と責任の空白を生み出す」と懸念を示した。これに対しLIG D&Aの関係者は、「AIはあくまで提案を行うだけであり、交戦行為など最終的な選択と実行は各段階で人間の指揮官を通じて行われる。システム開発の焦点も人間の介入に置かれている」と説明した。

キム・ナミル記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr)
https://www.hani.co.kr/arti/economy/marketing/1261367.html韓国語原文入力:2026-06-01 18:46
訳C.M

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