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いまやKコスメよりもKファッション…10年で趣向が変わった中国

登録:2025-10-19 19:52 修正:2025-10-20 00:07
仁川空港免税店=パク・ジョンシク記者//ハンギョレ新聞社

 中国国内の韓流消費の中心軸が化粧品からファッションに移りつつある。韓国の化粧品メーカーが中国市場におけるシェア下落で不振をたどっている間に、MZ世代で人気を集めている韓国ファッションブランドは中国市場に挑戦状を突きつけている。

 中国のANTAスポーツ(安踏体育用品有限公司)と合弁法人を設立した韓国のムシンサ(MUSINSA)は先月、中国最大の電子商取引プラットフォーム「Tモール」に進出したのに続き、12月には上海にオフラインの店舗2つを開く。これを皮切りに、5年間で現地に100店舗あまりをオープンする計画だ。韓国内外で20~30代に人気の韓国ファッションブランド「マルディメクルディ」、「マリテ+フランソワ・ジルボー」もそれぞれ2023年と2025年7月に上海に店舗をオープンした。香港、台湾などにすでに進出した「マーティンキム」も中国本土への進出を推進している。

 このような動きは今に始まったものではない。主要ファッション企業であるサムスン物産、エルエフ(LF)、コーロンインダストリーなどは、1990年代半ば~後半や2000年代前半~半ば頃に中国市場に本格進出した。しかし、現地の消費者から関心を持たれず成果を上げることはできなかった。2016年に中国の上海に進出したサムスン物産の「8SECONDS(エイトセカンズ)」も3年で事業を撤収した。しかし、ここ数年で韓国ファッションの人気が高まり、企業が合弁法人設立や現地企業に流通・販売を任せるなど現地化戦略に集中し、中国国内の売上と収益性が大きく改善した。

 一方、韓国の化粧品は世界的人気とは別に、最近中国市場で苦戦している。食品医薬品安全処は今年第3四半期までに韓国化粧品の輸出額が85億ドルを記録し、第3四半期累計基準で過去最高を記録したと発表した。地域別に見ると違いが目立つ。米国向け輸出はこの5年間で2倍以上に増えた。しかし、2021年の化粧品輸出額の53.2%を占めていた中国への輸出額は年々減少している。今年第3四半期基準では19.7%まで下落した。この数年間、中国現地の化粧品ブランドが急激に成長したことによるとみられる。

 このため、対中国輸出の比重が高いLG生活健康は第2四半期、化粧品事業部としては2004年以来初めて四半期での赤字を記録した。LG生活健康は先月末、最高経営者(CEO)をイ・ジョンエ氏からロレアルで10年間勤めた経歴のイ・ソンジュ氏(前テラロサコーヒーCEO)に交替した。北米現地市場の経験が豊富なイ社長を通じて、北米事業を強化するなど体質改善をする構想とみられる。イニスフリー、エチュード、ラネージュなどの親会社のアモーレパシフィックは、自社ブランドの中国現地店舗を全て整理し、電子商取引プラットフォームを通じてのみ商品を販売している。その代わり、北米・欧州市場の攻略に拍車をかけ、中国への依存度を下げている。

ソ・ヘミ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/consumer/1224178.html韓国語原文入力:2025-10-19 17:03
訳J.S

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