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またも「100円=940ウォン台」…ドルに対しウォンと円の同調化は変わらず

登録:2025-10-17 02:10 修正:2025-10-17 07:46
10日のソウル明洞のある両替所。為替レートが表示されている/聯合ニュース

 今月4日、日本の次期首相となる可能性が高い自民党の新総裁に高市早苗前経済安保担当相が選出された。同氏が「アベノミクス」を継承するだろうとの見通しを受け、大幅な円安ドル高となっている。それに伴い、一時はウォン・円レートも100円=910ウォン台となっていたが、数日後には再び100円=940ウォン台に戻した。円とウォンの価値が同じ方向に動く「同調化」傾向を示している。

 ソウル外国為替仲介は15日、ウォン・円の売買基準率を100円=940ウォンと告示した。円は秋夕(チュソク)の連休が終わった10日に100円=915ウォンの大幅な円安となったが、13日には935.39ウォン、14日には937ウォンとなり、この日、100円=940ウォン台まで戻した。円の売買基準率は6月9日から10月2日にかけて100円=922.78ウォン(8月1日)~956.43ウォン(10月2日)の間で推移してきた。

 急激な円安を最初に招いたのは、高市早苗氏の自民党総裁当選だった。10月3日の円相場は1ドル=147.35円だった。4日に自民党総裁選挙が終わると、1ドル=150.36円の急激な円安ドル高となった。9日には1ドル=153.07円まで円安が進んだ。

 安倍晋三元首相の政策を受け継ぐ高市総裁は総裁選で、日本経済の回復に向けて果敢に財政を拡大することを明らかにしていた。また、昨年の利上げに批判的な態度を示しているため、物価上昇に対応するために日銀の利上げにブレーキをかけるとみられている。日銀は今月29~30日に金融政策決定会合を行う。

 円価値下落による一時的なウォン高円安がまた戻ったのは、円安のある程度の解消とウォン安が同時に作用したため。日本政府の外国為替市場への口頭介入で円が小幅に反発したうえ、米中貿易摩擦によって緊張が高まるにつれて円安に同調したため、ウォン安となった。最近は1ドルが1400ウォン以上となっている。

 15日午後3時30分、東京外国為替市場では1ドル=151.02円まで円高ドル安が進んだ。ソウル外国為替市場は1ドル=1421.3ウォンで昼間取引を終えた。これをもとに計算すると100円=941.1ウォン。

 韓国と日本は世界の輸出市場において多くの品目で競争しているため、一方の通貨価値が変動すればもう一方の通貨もその影響を受けて似たような方向に動く「同調化」がかなり以前から観察されてきた。とりわけ円安が進んだ際には、外国為替市場の参加者がドル買いに走ることで同調化がより鮮明になる傾向がある。

チョン・ナムグ記者 (お問い合わせ japan@hani.co.kr )
https://www.hani.co.kr/arti/economy/economy_general/1223605.html韓国語原文入力:2025-10-15 19:22
訳D.K

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