日本円が100円当たり1000ウォンの時代に戻りつつある。昨年2月から7月にかけて800ウォン台にまで下落していた円の価値が上昇するにつれ、日本旅行ブームも少しずつ鎮静化している。
ソウル外国為替仲介は16日、日本円の売買基準率を100円当たり993.89ウォンと告示した。円の売買基準率は今月4日に1006.0ウォンと1000ウォンを超え、11日には1012.07ウォンまで上昇したが、小幅に戻している。4日から16日までの平均値は1001.65ウォン。
円の価値は、長年にわたって100円あたり1000ウォンと考えられてきた。韓国銀行の経済統計システムによると、2013年~2022年の円の平均値は100円=1032.7ウォンだった。その後、円は2023年5月23日に100円=950ウォン台にまで下落。昨年2月5日から7月30日までの約7カ月間は100円=800ウォン台となっていた。最低値は昨年7月2日の100円=855.38ウォン。
昨年7月初めには一時、1ドルが160円を超えるほど円安が進んだが、米国連邦準備制度理事会や欧州中央銀行の金利引き下げの動きとは異なり、日本銀行が昨年3月から政策金利を引き上げたことで円高へと転じはじめた。最近では、米国のトランプ大統領の主導する関税戦争の影響で、1ドル当たり142円台にまで円高が進んでいる。
円安は韓国人の日本旅行ブームを巻き起こした。日本政府観光局の集計によると、昨年7月の訪日韓国人は75万7700人で、前年同月に比べ20.9%増だった。しかし昨年末から円高が急激に進み、増加の勢いが急速に落ちている。今年1月には96万7100人が訪日し、対前年同月比12.8%の増だったが、2月には84万7300人に減り、同3.5%増にとどまった。1月と2月を合わせると8.3%増だ。同じ期間に訪日外国人の数が28.3%増えたことと比較すると、韓国人旅行客の増加率は相対的に低下している。
ハナカードは、昨年12月から今年2月までの3カ月間の、韓国の顧客の日本現地でのカード利用データを分析したところ、利用顧客数は33万366人で対前年比17.3%増、利用金額は約2275億ウォンで同15.0%増だったと明らかにした。利用顧客数の増加率が利用金額の増加率より高いのは、1人当たりの利用金額が小幅に減ったことを意味する。