韓国の家計部門全体が保有する資本市場資産(株式・ファンド・債券)の規模が2034年を起点に急減し、2049年には40年前(2009年)の水準に止まるとの見通しが報告された。世帯数が減少し、50代以降から資本市場への参加率が急激に下がる傾向があるうえに、最近の世代ではETFなど株式市場への参加率は増加しているが、ファンド市場への参加率は大きく減っているためだ。
資本市場研究院のチョン・ヒチョル研究委員が27日に発表した報告書「人口構造変化と資本市場」によると、年齢層(5年単位の年齢グループ別単純平均)別の資本市場資産の保有額(2021年基準)は、45~49歳でピーク(約1300万ウォン=約133万円)に達した後に減少に転じ、65~69歳(約700万ウォン=約71.5万円)から急減する。総金融資産の構成を見ると、資本市場資産の比重(14%)が最も低い年齢層(45~49歳)の場合、預貯金の比重が77%(残りは年金・保険など)となっている。韓国ではすべての年齢層で金融資産の大部分は資本市場ではなく預貯金に入っているということだ。世帯レベルでも資本市場資産を保有している世帯(年齢層別)は50~54歳で約22%(該当の年齢グループの総世帯数比)であり、50代以降は急減している様子が観察される。50歳以降から資本市場に投資家として参加する割合が大幅に低くなるためだ。この報告書は韓国租税財政研究院が調査・公表する「財政パネル」のデータ(2007~2021年、世帯別所得・支出・租税資料)を分析したものだ。
チョン研究委員がこの家計パネルのデータを活用して作った計量モデルの推定結果によると、単純に年齢が上がることにともなう資本市場への参加率効果(年齢効果)は30~34歳でピークに達した後、急速に減少する傾向を見せている。また、生まれた時期がいつだったかを基準にした効果(世代効果)の場合、出生年度が新しいほど資本市場参加率が減少する傾向を見せている。チョン博士は「最近の世代でETFなどの株式市場参加率が以前の出生世代に比べて増えたとはいえ、また別の資本市場商品であるファンドでは参加率が大きく減少しているため」だとし「資本市場資産の保有と関連して世代効果はすべての出生世代で有意なプラス効果が全く観測されなかった」と話した。これに伴い、世帯数減少、高齢層の低い資本市場資産の保有規模、世代効果不在などで韓国の資本市場資産の保有規模は2034年以後急激に減少すると推定した。
ただ、家計部門の総資産(不動産資産+金融資産+資本市場資産)の保有規模が大幅に縮小する可能性は当分は大きくない見通しだ。高齢層の不動産保有傾向が依然として強く、所得が足りない高齢世帯が「高齢層適正消費規模」(アンケート回答上の最少・適正生活費)に比べて自身の実際の消費水準を19%以上(2021年基準)減らしているためだ。チョン博士は「高齢層世帯の資本市場参加規模を高めるためには、不動産の住居実物資産を流動化(年金化)する必要がある」と提案した。